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『先生が教えてくれない 竹弓の世界 没入編』

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本マガジンは入門に加えて、さらなる竹弓の世界に没入したい人に向けて編纂しました。 ■扱い方、矯正方法 ■知識のアップデート ■明日役に立たない有用な知識 不定期で更新していきま…
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【村取りのすゝめ】①村取りの順序

村取り村取り・・・竹弓を削って、竹弓を完成にしていく工程のことです。 まずはどんな工程があるかを見ていきましょう。 村取りは1回では終わりではありません。 竹弓の完成までの工程の中には4回の村取りがあります。 荒村→中村→小村→射手村の順番になります。 そうそう、お店で販売されてる弓は完成されてる弓ではありません。 そのことを念頭に置いて、村取りの解説を読むと、すんなりと理解できると思います。 荒村(新村)新張りのまま数日置いて、裏反りも少し抜いた状態で行います。 最初

【竹弓失敗談】火入れを間違えた

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【竹弓失敗談】開幕!争奪戦参戦

とある弓引きの物語※この物語はフィクションです。実際の出来事とは関係ありません。 Q「弓道で最も有名な戦いとは何ですか?」 A「毎年5月にみやこメッセで行われる弓具争奪戦です。」 Q「それはどんな戦いなんですか?」 A「自分の求める弓具をゲットできるかの戦いです。」 Q「それは他人との戦いということですか?」 A 「それもあります。誰かに先を越されないようにという気持ちもありますが、いろいろなものと戦っています。」 Q「いったい何と戦ってるんですか?」 A「まずは自

【竹弓失敗談】油断大敵、弓返る

弓右衛門の竹弓失敗談の第二弾になります。 写真を取っておけばと、今更ながら後悔。 お店で購入した竹弓の村取りができるようになり、入木・出木の矯正を少しばかり習得しました。時間もかかりますし、一発で矯正することもできない勉強中の身でした。 射手村をして、弓の端にいくほど細くすることもできるよう挑戦中のことでした。 レベルアップのために新しいことにチャレンジしようと思った弓右衛門がおりました。 張り込みして裏反りを落とし、弭の形を整えて弦がかかる状態の新弓。 弓右衛門の挑戦が

【村取りのすゝめ】厄介な出木★

出来!! ではありません。史上最大の出来映えの弓に村取りできた!! などという竹弓の素晴らしさを啓蒙する記事ではありません。 出木弓です。 弓右衛門史上最大の出木弓です。(たぶん) かなりの入木は見たことはあります。ヘビのようなS字も経験があります。 しかし、厄介な出木は始めてです。

【村取りのすゝめ】②村取りをすると!?

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【村取りのすゝめ】鉋を生み出す★

弓右衛門は衝撃を受けたことがあります。 市販の鉋はそのまま使われることはなく、職人はカスタマイズをしているのです。 職種に合わせて使いやすいようにしてます。 弓師も例に漏れず、鉋をカスタマイズしています。 村取り用の鉋、まずは1つ生み出していこうじゃありませんか!

【村取りのすゝめ】③道具を揃える

村取り道具を準備しよう村取りを始める前に必要な道具を揃えましょう。 一気に揃える必要はなくて、時々に応じて用意できればいいです。 ※入手困難な道具は省きます ノギス デジタルでもアナログでもどちらでも構いません。 竹弓の幅を計測するために使います。 幅を測って、強いところを弱めたり、先細りにするときの基準にします。

【村取りのすゝめ】入木過ぎの弦通りの矯正

第2弾です。 矯正の記録を残していこうと思います。 村取りする時もあれば、火入れをする時もあります。矯正器を使うこともありますので、矯正の参考にしてもらえればと思います。 事前整理今回村取りしていくのは、この弓になります。 なかなかに入木が強いですね。 上成から姫反りにかけて曲がっています。握り付近は真っ直ぐです。

【村取りのすゝめ】小反りが強い成りの矯正

竹弓の矯正が難しいと思ってる人、仕組みを理解すると思ったよりも簡単にできます。 弓師のように大胆にはできませんが、ゆっくりやって、都度確認していけば大きな失敗せずにできることを学びました。 竹弓の調整が楽しい!そう思えるようになるまであと少しです!! 記念すべき第1回目になります。 ※過程の写真が全然ないのはご承知おきください。

【村取りのすゝめ】カーボン入でも矯正できるの?★

突然ですが質問です Q1:カーボン入の竹弓は形が変わらないのですか? A1:いいえ、変わりにくいだけで、変わります。 Q2:カーボン入の竹弓に癖がついた場合は矯正できないのですか? A2:いいえ、ある程度は矯正が可能です。 Q3:カーボン入の竹弓が出木になっちゃいました!どうすればいいですか? A3:弓右衛門に相談ください。 あなたの回答と違っているところはあったでしょうか? 自分の中で固定されてる考え方は、時として他人の考え方と乖離していることがあります。 その知識

【村取りのすゝめ】唐木との闘い★

竹弓をオーダーするときにアカシア(だった気がする)の木で関板を作ってもらったことがあります。 硬くて苦労すると言われましたが、カッコよさを優先して、頼んでしまいました。 あの時の苦労すると言っていた言葉、10年以上経ってから自分が実感することになるとは夢にも思っていませんでした。

【矯正のすゝめ】カッコいい弭にしたい★

張り顔はベスト of ベストの竹弓、弓右衛門のチームの中でも群を抜いてバランスの良い弓です。 ちゃんと上下で1寸の差がありますし、関板と弦も3.0mmほど空いてますし、見ているだけで穏やかな気持ちになれます。 弓の幅自体は思ったよりも細くなっていません。握りから切詰めまで3.0mm程度しか落ちていませんので、あと1.0mmは落としたいところです。 これは村取りの余地を残して狙ってる幅という前向きな考え方をするのであれば、脱帽という他ありません。

【村取りをすゝめ...無い!?】合成弓の変化★

今、緊急でnoteを書いてます。(YouTuber風) 先日ですね、家に大量にある合成弓が目についたわけです。 合成弓は形が変わらないという常識を覆すことはできるのか?と思ったので、弦通りを変えることにチャレンジしてみます。 ※実際には射手の扱い方によって形は変わります。よほどのことが無い限りは変わらないです。 弦通りに問題が見当たらないグラス弓、よくをいえばもう少し入木が強いほうが好みです。竹弓に毒されてますね。 そのため、標準的な弦通りのグラス弓を入木強めにしていきま