気候変動時代のお庭づくり夏の異常気象を乗り切る「応急対策」
猛暑・酷暑にゲリラ豪雨
お庭づくりはどうしよう?
夏休みを迎え、各地では40度に迫る危険な猛暑日が続いています。屋外での激しい運動を控え、一日を通してエアコンを適切に使い過ごすよう勧められ、さらには不要不急の外出を控えて…??誰もがごく身近に地球温暖化の影響を受けて暮らす時代となりました。そして気候変動の広がるスピードや威力をことさら思い知らされる異常気象の一つが、ゲリラ豪雨です。激甚化した夏の通り雨に、一瞬でお庭を台無しにされた経験がある方もいるのではないでしょうか?激しく叩きつける雨で花や葉が傷んだり、みるみるうちに浸水したり、土が流されてしまったり…。その後の急激な気温上昇による蒸れや葉焼けにもがっかりさせられます。けれども家庭のガーデニングは、環境保全の第一歩でもあります。このような異常気象にめげることなく、緑の環境を育てていきましょう。そこで今回は、異常気象時代の厳しい夏を乗り超えるお庭のアイデアを「応急対策」と「事前対策」の2回にわけて綴ります。
今すぐどうにかしたい!
家庭でできる異常気象への対抗策
何に対しても備えがあるのが一番ですが、ある日突然被害に気付くこともあるかもしれません。対処に必要なグッズが豊富に揃うのもこの時期ならではです。涼しい時間帯に、そして短時間で夏の応急対策を行いましょう。
1.おしゃれなグッズを利用する
〈花だんづくり〉
手軽で最適な植栽環境を用意できる不織布製のポットなら、夏の気温の影響も受けにくい上、通気性・排水性に優れ水分調整も得意。大小をコーディネートすれば手軽にレイズドベッドに。必要に応じて安全な場所へ移動できるのもメリットです。
〈高温対策〉
植物を熱された地面から離して育てるのも効果的。鉢の下に敷くポットフィート、ワイヤー製のポットスタンド、高床式のレイズドベッドなど、見た目も楽しいグッズが豊富。お水やり時には鉢底からしみ出る水の様子や、その温度も確認しやすくなります。風通しがよくなる分、水切れには注意します。
〈日よけ対策〉
直射日光が当たるタイルや樹脂デッキなどの表面は60度近くまで上昇しています。タープなどを利用して光や熱の反射を抑えるのが植物にも住まいにも有効です。DIYで手軽に着脱可能なものが多数ありますが、突風や急な雨に備え、通気性よく乾きやすい素材がおすすめです。
2.お手入れで応急対策
〈倒木の応急対策〉
土壌の流出や、樹木が根こそぎ倒れた際には早めに起こし、用土を補充します。傷んだ根や植物が水分を奪われ消耗しないよう、処置が済むまで日よけをしておきましょう。また、傷んだ枝葉を軽く切り戻すなどして回復の負担を減らします。
〈土壌改良〉
雨水が染み込まず、植物の生育が悪い時は〈バーミキュライト〉、〈パーライト〉、〈もみ殻くん炭〉などの土壌改良剤を使います。根を傷めないよう地面に点々と深さ30㎝ほどの穴を掘り〈腐葉土〉とともに漉き込み排水性の改善を試みます。
お庭づくりも夏をむねとすべし
『家の作りやうは、夏をむねとすべし』とは兼好法師の「徒然草」のフレーズ。その言葉の通り、夏の過酷さや過ごしにくさを想定した住まい・お庭づくりがますます重要です。日々のお手入れの中でも猛暑・ゲリラ豪雨などを見越した対策を行いながら夏のお庭を楽しみたいものです。例えば、日々の適切なお水やり。気候の変化をキャッチし、植物や土壌の様子を観察する習慣をつけることにも意味があります。また、定期的な刈り込みやすき剪定では、枝葉の風通しをよくし、根の張りに見合う状態に調整しておくことで、台風や強風での倒木を防ぐことができます。見落としがちな倉庫やカーポートの雨どい、家の周囲の側溝の詰まりを取り除くことなども大事です。お庭とは、おしゃれや見栄のためだけにあるものではありません。私たちが身に着ける衣服や帽子のように、住まいに寄り添いつつ、取り巻く気候や環境を穏やかに調整する機能や役割を担ったものでもあるのです。
MERRYの公式ブログ
『おしゃれだねといわれる
お庭をつくるアイデアブック』は
毎月おおよそ22日に更新していきます。
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〈メリー〉は使い勝手にこだわった
お庭づくりの現場生まれのホースリール。
○真夏のお水やりは朝でも夕方でも
まず気温が落ち着いてから。
○ホース内に残った水は、熱されて高温になっています。
冷たくなるまで吐き出してからお庭に与えてあげましょう。
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