「植物の植え替えなんて簡単」と思う人が陥る落とし穴
お庭のヒヤリハット
私たちのお庭づくりの現場での合言葉は「何事もビビりで行こう!」です。
慣れた工程、手早く済んでしまいそうなこと、簡単そうなこと、これらにこそ緊張感をもってあたらないといけないな、といつも痛感させられます。
小さなことの積み重ねがやがて重大な問題につながっていくからです。
とはいえ、癒しのお庭いじりタイムに緊張感やビビりは少々似合いません。
今日は私たちが経験した小さな落とし穴、お庭版の「ヒヤリハット」をご紹介します。
これを参考に、気持ちよく土いじりをリラックスタイムにしていただけたら嬉しいです。
①鉢から根が抜けない!
もう何年も鉢替えをしていない場合によくあることなのですが、鉢の中で根が生長して身動きが取れなくなっている状態です。
鉢が割れてしまったり、根が崩れてしまったり、鉢底を突き抜けて地面に根が張ってしまっていることもあります。
こうなると、元の鉢を割ったり切り裂いたりして根を取り出さないといけません。鉢のまま地面に根付いてしまった植物は樹形もいびつになってしまいます。道具が余計に必要になりますし、数倍の労力が必要です。
一人では作業できなかったり、腰を痛めてしまう事にもなりかねません。
鉢植えをお庭の一角にそのまま置いておくのはなるべくさけ、できれば2~3年に1回は鉢や土を変えてあげたいものです。
根の回った植物の植え替えにはナイフを植え替え用のナイフを用意しておくと作業がしやすく効率よく行えます。(ホームセンターの園芸コーナーで購入できます。)
②虫、現る!
鉢の周りは湿気も溜まりやすいためどうしても虫たちが集まりやすいです。
ダンゴムシ、ゴキブリ、ムカデ、アリ…
また、作業の途中で虫が寄ってくることもあります。
「キャー!」と動転しないように、手袋をつけておいたり、長袖を着たりとそれなりの装備、動きやすく汚れてもすぐ洗える服装が必要です。
リネンのシャツは紫外線をカットする効果もあり、風通しよく、汚れもよく落ちるため春~秋のガーデニングにとてもおすすめです。
黒っぽい服装や、甘い香りに虫が寄ってくるのは屋外の活動でよく聞く話ですよね。そんなことも頭に入れつつ予め対策をしておきたいものです。
③タイムオーバー
ちょっと時間があるから、とつい欲張って植え替え作業をしていると時間が足りなくなってしまう事もあります。
植え替えをしたら株全体を根の部分に見合ったバランスに整える必要があるため、地上部の剪定もおこなってあげたいです。
それに最後はお水をたっぷりと与えてあげなくては植物を痛めてしまいます。
植え替えをしたら、枝や葉の剪定、そしてお水やりをして最適な置き場所に戻してあげるところまでが1セットです。
時間切れで作業を中断すると植物は弱ってしまったり、枯れてしまいます。
時間にゆとりをもっておくこともお忘れなく。
④土の用意
土や肥料の選びは大切です。もちろん、植物の生長のためにも、そして環境のためにも。
小さな鉢から流れ出た水がいずれ海にたどり着いて私たちの体をはじめ地球上を循環していると想像すればそれだけでどんなものを選びたいか、わかると思います。
また、十分発酵していない腐葉土などには吸い込むと肺炎を引き起こすやっかいな菌が生息していることがあり、これは誰もが気を付ける必要があると言われています。特に呼吸器系の弱い方は、土いじりの際には予防的にマスクを着用することもおすすめしておきたいです。
リラックスできるお庭いじりのために
以上のように小さなヒヤリハットを起こさないためには準備が欠かせません。
また、冒頭の合言葉に並べて、
「最悪の事態を頭に思い描きながら作業をする」というのも現場での鉄則。
上手くいかないかもしれない、危険かもしれない、と思う場合には
「その時どうするか?」を考え準備したうえで作業をします。
もしもの時に危険を最小限にして冷静に対処できるようにするためです。
大きな危険はないにせよ、家庭でのお庭いじりでも必要な道具や服装を準備してから作業にとりかかることをおすすめします。
単にカタチにこだわるわけではなく、お庭いじりでリラックスするためにはまず準備を楽しむことも大切だと思います。
道具はお気に入りのバケツやケースなどにいつもひとまとめにしておくと便利です。見た目がよいと、趣味も長続きしやすいようです。
そして、作業の最後にはホースを使って優しいシャワーで土にたっぷりお水やりを。
作業スペースや道具も必要最低限のお水で効率よく洗い流して気持ちよく作業を終わらせましょう。
ホースの「イラっ」を解決したスタンド式のメリーなら、リラックスのためのお庭いじりの締めも楽ちんバッチリです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
厳しい残暑が続いていますが、秋を見つけるお庭いじりでリラックスしていただけますように。
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