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新しく何かを始める人が頭に置いておくべき、ハイプ曲線
開始直後はみんな盛り上がって参加してきた活動が、その後日が経つに連れてだんだんと参加者が減り、閑散となって2人だけ残ってしまった。
こんな経験をした人は少なくないでしょう。残念というか、寂しいというか、「まったく自分勝手なヤツばっかりだ」と腹立たしいというか、盛者必衰というか。でもよく思い出してください。こんな目に遭うことは実はよくあることなんです。
ガートナーという会社が、この「盛り上がった後にズドンと落ちる」法則を「ハイプサイクル」という名前をつけました。それが下の図のような曲線です。
事を開始した直後から参加者の期待は興奮とともに盛り上がり、しかしあるところから急に萎んでしまいますけど、その後はやり方によっては徐々に持ち直して良い方向に進んで行ける可能性がある。こんなイメージを曲線に表したものがハイプサイクルです。
この法則(ハイプサイクル)は、いろいろな事について当てはまります
卑近な例で言うならば、熱々の新婚家庭は曲線の左端の方。でもやがて新婚生活はふつうの生活になり、お互いが冷えて行って(冷静になってと言えばいいでしょうか)相手の前でオナラしても平気なほどになってしまいますが、そのうちに相手が自分にとってかけがえのないパートナーだと分かってきて100年続くということも。
こんな例は、会社に入った新人社員の場合も、やっと会社から解放されて自由を手にした定年退職のアラ還の人にも、ルンルン気分で英会話習い始めた方々にも同じように盛り上がって下がる法則があります。
覚えておくべきことは、最初の盛り上がりは必ず落ちるということです
落ちてしまうことは仕方がないことです。程度の差こそあれ落ちる時にはそれを食い止めることはほぼ無理と思い、無駄な努力はしない方が私は良い問い思います。それは我が身のためです。
「我が身のため」というのは、自分だけは行動し続ける元気を保有しておくために、みんなと一緒に落ちて「ヤーメタ」にならないでいることです。もちろん一緒にヤーメタしたらその活動はそこで終わり。もう続きません。上述の新婚の例で言うなら、ここで離婚です。そうなった方が都合がいい打ち上げ花火的な一発イベントなら、これでいいですが、もっと長く続けたい活動であれば、落ちたところからが「本番」と言えるでしょう。その前の盛り上がりは「プロローグ」そう思っていましょう。
下がったところから続けられるプランを持っていましょう
盛り上がりが落ちると、一緒に仕事する人達が少なくなります。だから減った人数で実行可能なプランを考え、これを最初っから本命と考えていましょう。もし目論見より落ち幅が小さかったら活動ボリュームをその時点から増やすことを考えた方がいいです。
最初から「こんなに盛り上がったのだから、これはもっともっとデカイことやれるぞ!」と思い込み、人々の参加無しでは成り立たないような大きなプランを考え得るとその後に立ち行かなくなってしまうリスクが大きいです。
この法則(ハイプサイクル)は、人数だけのことではなくて、新しく会社に入った新人さんの場合は、やがて近い内に、せっかく入ったこの会社が楽しくないと思えるようになるかもしれない、と予め考えておき、そのときが来たら何によって自分の気分を支えるかを用意しておくといいです。
それは仕事自体の中に見つかるかもしれないし、会社を離れた別の活動にあるかもしれないし、自分ひとりのプライベートなことの中に見つかるかもしれないです。
私の場合はブログ書きがそれに当たりました。
続けているとほぼ必ず勢いが落ちることに遭遇しますが、それは上の絵に描いたカーブに表されたような法則によるものです。