地元の新聞への投稿~「子どもの権利 昼休み確保を」について
いきなり新聞への投稿と書きましたが、実は去る12月8日(日)に地元の新聞である宮崎日日新聞の「窓」(読者の意見欄)に私の投稿が掲載されていました。この「子どもの権利 昼休み確保を」は編集局側によって改題されたものです。ただ、掲載されたこの日は私が1年前に受験した保育士試験実技試験でしたので、私の子どもに対する考えが掲載されたことは非常に嬉しかったです(因みに私は保育士登録をしています)。そこで今回は記事の要約をして、それから私の投稿を原文のまま載せることにしました(原文は縦書きでしたが、ここでは横書きになることをお許しください)。そして最後に少しばかりコメントを入れたいと思います。
今回の記事を要約すると次のようになりますー【宮崎県内の公立小中学校で、児童生徒の昼休み時間を削減する動きが広がっている。県内では近年、昼休みを45分間確保する小中学校が少なくなっている。背景には下校時間を早めて教職員の働き方改革を進める狙いがある】。では、要約を踏まえた上で、私の投稿を以下に紹介したいと思います(投稿は黒で強調します)。
子どもの権利 昼休み確保を 飲食業 鬼塚 健 50
宮崎県の小中学校で、教職員の働き方改革を背景にした昼休み削減の動きが進んでいるようだ。ただ、大人の都合で子どもの昼休みを削るのは権利侵害に当たらないのだろうか。
教職員と子どもは立場上、教職員の方が圧倒的に力がある。なので、この関係は対等とはいえない。その対等性を子どもに確保する責任は教職員にある。
ということは、心身の健康という視点から、子どもには昼休みを保障しなければならない。子どもの立場から見ると、昼休みは子どもの権利になるのだ。したがって、昼休みの45分間は教職員の責任で確保する必要があるはずである。
教職員もつらいだろうからという意見もあると思う。しかし、子どもの権利を侵害してまで改革に取り組むのは見当違いだ。教職員の働き方は、教職員や教育委員会、文部科学省などの問題のはずだ。子どもに責任転嫁する事態があってはならない。
昼休みは子どもの権利、その削減は権利侵害であると強調したい。(宮崎市)
この記事を最初に読んだ時に感じたのは、どうして大人の勝手な都合で子どもの昼休みを潰すのか、理不尽ではないかということでした。同時に力ある立場である教職員が力ない立場である子どもに自分たちの責任を押し付けるという現在の社会の構図を見ているような感触もありました。以上のことから、私は子どもの立場に立てば、昼休みは子どもの権利、その削減は権利侵害であることを踏まえて論を展開しました。至極当たり前のことを書いたつもりです。私は飲食業で働いており、昼休みに来店するビジネスマンが主な客層です。大人でさえ40分から1時間ぐらいは昼休みがあるのに、子どもには削減を要求するなんて、本末転倒な話ではないでしょうか。大人の仕事で昼休みが保障されているなら、子どもにもそうするべきー当然過ぎるとは思いますが、この方が対等性を確保できますし、子どもの最善の利益にも沿うのではないでしょうか。
ただ誤解しないように書いておきますが、私の最大の焦点は『子どもの昼休みという権利』であって、教職員の人格ではありません。加害者臨床の言葉で言えば『暴力は否定するが人格は尊重する』を踏まえて書いているからです。要するに、昼休み削減という暴力と教職員の人格は別の問題ということです。このことは強調してもし過ぎることはないと考えています。
ここまで読んでいただいた方々に心から感謝を申し上げて筆を置きます。