ウガンダからコンゴ・中央アフリカへ。元子ども兵の未来を共に築く ~テラ・ルネッサンスの挑戦~
先日、テラ・ルネッサンス海外事業部長の小川真吾による局内研修が行われました。ウガンダ、コンゴ、中央アフリカで長年続く紛争と、そこで苦しむ元子ども兵たち。彼らの社会復帰を支援するテラ・ルネッサンスの活動について、小川からの報告がありました。
30年以上続くLRA紛争の悲劇
1986年にウガンダで始まったLRA(神の抵抗軍)による紛争は、30年以上経った今もなお、人々の生活を脅かしています。この紛争で、推定3万8000人もの子どもたちが誘拐され、兵士として戦場に送り込まれました。彼らの多くは、家族や故郷を奪われ、暴力と恐怖の中で過ごしてきたのです。
紛争の影響はウガンダ国内にとどまらず、隣国のコンゴ民主共和国や中央アフリカ共和国にも広がっています。LRAがコンゴ、中央アフリカへ避難する途中で虐殺、襲撃、そして子どもたちを兵士にするために誘拐をしてきたのです。その結果、今も多くの人々が苦しんでいます。
テラ・ルネッサンスの社会復帰支援
テラ・ルネッサンスは2005年から、ウガンダ北部で元子ども兵の社会復帰支援事業を開始しました。3年間のプログラムを通して、職業訓練、基礎教育、心のケアなどを提供し、彼らが社会に溶け込み、自立した生活を送れるようサポートしています。
これまで250名を超える元子ども兵たちが、テラ・ルネッサンスの支援を受け、社会復帰を果たしました。今では、公務員の初任給と同程度の収入を得ている人も多く、彼らの力強い歩みは、私たちに大きな希望を与えてくれます。
新たな課題と希望
近年、コンゴ民主共和国や中央アフリカ共和国出身の元子ども兵たちが、ウガンダに帰還するケースが増えています。彼らの中には、言語や文化の違いから、社会復帰に困難を抱える人もいます。また、コンゴでも110名以上の元子ども兵が帰還し、支援を必要としています。
テラ・ルネッサンスは、こうした新たな課題にも積極的に取り組み、多様なニーズに対応できるよう、支援体制を強化しています。まずは、コンゴ領内にLRAから帰還した元子ども兵に対して、現地のNGOと協働して職業訓練を開始しました。
皆様のご支援が未来を拓きます
テラ・ルネッサンスの活動は、皆様からの温かいご寄付によって支えられています。元子ども兵たちが、紛争の傷を癒し、未来に向かって歩み出すためには、継続的な支援が不可欠です。
どうか、テラ・ルネッサンスの活動にご理解ご賛同いただき、ご支援をお願いいたします。皆様のご支援が、子どもたちの未来を拓く力となります。