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福祉職(対人援助職)とAIのこれからは

先日講師を務めた「同行援護従業者」の養成研修会での一幕。

その日は、視覚障害者の食事サポートの実習。受講者同士でペアになり、弁当を食べる当事者役を、同行援護従業者役がサポートするという内容。

その中では「弁当の中身がどんなものか伝える」体験も含まれます。
これがなかなか難しいんですよね。

ふと、AIならどう説明するんだろうと思い、ChatGPTに入力してみました


ChatGPTの画面。画像を入れ「目が不自由な人に、この弁当の説明をしてください」と質問。ChatGPTの答え:この弁当は、四角い仕切りのついた黒いプラスチック容器に入っています。弁当は以下の内容で構成されています。1.左上の仕切り レタスの上に、天ぷらのような揚げ物(魚や野菜)が乗っています。小さな赤い蓋の醤油容器があります。ほうれん草の和物が紙カップに入っています。2.右上の仕切り にんじん、じゃがいも、たけのこなどの煮物。焼き魚の切り身。厚焼き卵。ひじきの煮物。3.右下の仕切り グレープフルーツの一切れ。鶏肉のような焼き物。4.左下の仕切り 白ごはんがメインで入っており、真ん中に梅干しが載っています。ご飯の上には黒胡麻が振り掛けられています。 このように、いろいろな食材がバランスよく詰められた日本の伝統的な弁当です。
生成された説明

精度の高さはもちろん、いきなり食べ物ひとつずつではなく、最初に全体的な様子を説明しているとか、はっきりしないものを「〇〇のようなもの」と説明するなど、不慣れな人間よりよっぽど上手。「7時方向に鶏肉」みたいに安易にクロックポジション(時計の文字盤で方向を伝える方法)を使わなかったのも好印象。もちろん話題として受講生にシェアしました。

お金の無さと相まって、何かと人力で解決しようとしがちな福祉分野。「視覚障害者自身のAI利用」は広まり始めたものの「AIに対人援助職をサポートさせると」いう視点はまだまだ。今回の弁当の件は、それを考えるひとついい具体例。

福祉現場の私たちは「AIに負けるな」というよりも「AIをうまく利用しながら、生身の人間でしかできないことにより注力する。またはAIを利用して人間としてより資質向上をはかる。」という方向になればと思います。

もっとも、私の周囲では相変わらず「人海戦術」の様相。何とか抜け出したいところです。

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