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男性が描く女性の恋│DAY35
とってもいい人だった
私を助けてくれたの
それでお姉ちゃん
心を取られちゃったってわけ?
その魔法使いがハウルだったら
お姉ちゃん 心臓食べられちゃってるよ
大丈夫よ
ハウルは美人しか狙わないもの
またそんな…
世の中 物騒になっているのよ
荒地の魔女も うろついているそうよ
お姉ちゃん?
うん?
もう!
ハウルの動く城を何度か見たことがあれば、何のシーンかすぐに分かりますね。
義理の妹レティと物置で話しているシーンです。
ソフィが回想にふけりボーッとしているのを見たレティが、呆れて心配するというシーンですが
それまで帽子を作ることに命を注いでいたソフィが初めて恋に落ち、悩み、自惚れている様子が繊細に描かれていると思います。
初恋、恋……
恋はいつの時代も女性を艶やかに、色っぽく、そして綺麗にする魔法がありますね。
恋する表情は、どこか野性的で、でも溺れたような、酔いしれるような…そんなものです。
撮影の際、そんなうっとりした表情を出せる様に日々研究しています。
私自身、19年の間に色んな恋をしました。
片思い、叶わぬ恋、禁断の恋、、、
それぞれ違う顔があり、その時抱いた気持ちの形も違います。
だから、その 恋の貯金でいつも表情作りをしていくのですが、私はふしぎでしょうがないことがあります。
どうして、男性である宮崎駿監督は、女性の恋、きらめきの表情を繊細に忠実に描けるのだろうか
という疑問です。
宮崎監督作品の主人公は、ラピュタや紅の豚を除けば大半が女の子です。
女性の性が作品に温かみや、客席へのキャッチを作るのだと思います
そして監督の想像力、観察力、共感力、そしてそれらを絵に表現する才能が作品中の女の子に女としての命を吹き込み、物語全体をドラマチックにし、女性客の共感、支持に繋がるのだと思います。
私は、それらの力をどうやって身に付けたのか、それとも監督自身が生まれ持った才能なのか………それが不思議です。
でも確実に言えることは、監督が描く女の子、女性はみんな生きることに真っ直ぐで、素直だということ。
私もそんなジブリの主人公のような女性になれるよう、励みます(^_^)