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「黄昏のリーンフェリア ~大人気VRゲームの世界で、私がいるエリアだけ過疎すぎる……。ならば最強の騎士として、この国を救うとしよう!~」第3話【ジャンププラス原作大賞・連載部門】
勇者の村を襲撃してから数日後。 私はフィオナの呼びかけにより、帝国評議会へ招集されていた。 アップデートを打ち切られてしまった、我らのガレンディア帝国を救う方法について、他のプレイヤーも交えた話し合いを行うためだ。 評議会の入り口では、またしても番兵ゴーレムに声をかけらた。 「オハヨウゴザイマス リーンフェリア様」 「名前を覚えてくれて何より。通るぞ」 「ハイ 勇者村ノ石像ミタイニハ ナリタクアリマセンカラ」 「なんで知ってるんだよ。まあ、お前の態度次第だな」
「黄昏のリーンフェリア ~大人気VRゲームの世界で、私がいるエリアだけ過疎すぎる……。ならば最強の騎士として、この国を救うとしよう!~」第2話【ジャンププラス原作大賞・連載部門】
勇者ローラン――エルドラの世界観設定における重要人物。 ストーリーの道中、あるいはアイテムの"フレーバーテキスト"で彼の名は何度も言及されるが、ゲーム内で姿を現すことはない。 いずれアップデートで登場し、裏ボス的なポジションとして戦えることを期待していた。 村の破壊によって動き出した勇者の石像は、その力の一端を見せてくれるかもな。 「来るがいい、勇者の似姿!」 しかし、勇者の石像がとった行動は至って単純。 ピョイ~ン! と空高くジャンプし、こちらを潰そうとする攻
「黄昏のリーンフェリア ~大人気VRゲームの世界で、私がいるエリアだけ過疎すぎる……。ならば最強の騎士として、この国を救うとしよう!~」第1話【ジャンププラス原作大賞・連載部門】
「リンリンリーン……。どうも、たそリンちゃんねるのリーンフェリアです」 「えー、今日はガレンディア帝国の西海岸にある浜辺に来ています。はぁ……」 潮風を受けて、高く結んだ茶色のポニーテールが揺れる。 私は一体何をやってるんだ…… 今日も漆黒の騎士鎧を纏ってモンスター狩りをするはずだったのに、なぜか可愛らしい水着姿で海にいる。 「リン、もっと笑顔で! テンションが低すぎるよ!」 そんな私のことをリンと呼びながら撮影しているのは、友人のフィオナである。 銀髪ショート
「黄昏のリーンフェリア ~大人気VRゲームの世界で、私がいるエリアだけ過疎すぎる……。ならば最強の騎士として、この国を救うとしよう!~」あらすじ【ジャンププラス原作大賞・連載部門】
遠い未来。ゲームの中で暮らせるようになった時代―― 戦闘狂ゲーマー少女・リーンフェリアは、VRゲーム内にある国家「ガレンディア帝国」に居を構え、充実した日々を過ごしていた。 しかしこの国は、ある問題を抱えている。 出現する敵キャラクターが強すぎるせいで、街に辿り着けるプレイヤーが少なく、深刻な過疎状態が続いていることだ。 あまりの過疎っぷりが祟ったのか、ついにはゲームの運営からアップデート打ち切りを宣告されてしまう。 思い出と戦いに満ちた大切な場所を守るため、リーン