日帰りバスツアー(防府編) 其の六-最終話
永山酒造を後にしたバスは、中国自動車に乗りひたすら博多に向かって走り始めた。車中ではみんな疲れたのかほぼ話し声はなくなり静かな車内となった。バスの座席の背には全シート透明のパネルが設置されている。そして当然マスクも着用なので、圧迫感もある。添乗員さんも必要以上のおしゃべりはしない。それはそれで静かになっていいかもと思った。無理して盛り上げる必要はない。
永山酒造で親しげに話しかけてきた一人で参加されていたご婦人が我々の座席と通路を挟んで座っていた。壇ノ浦SAに到着するとそのご婦人が話しかけてきた。「私は文字に住んでいるのでここで失礼します。主人が迎えにきてくれてますので」と挨拶をしてくれてSAの中で待っているご主人の元へと消えていった。永山酒造では「日本酒ばっかり飲んどるけん、冷蔵庫には一升瓶が入っとる」などと話されていた元気なご婦人だった。おそらく遭遇することはもうないかもしれない。人の縁の儚さを少し感じた。
きれいになった壇ノ浦SAの展望台に登り関門大橋を見た。天気も良くなってタンカーが通る構図がなんとも言えなくいい感じである。その後、トイレはもちろん、残っているクーポン1000円分を使うべく、お土産コーナーに向かった。が、これはというものが見当たらない。しかし、人間はそれでも何か買わなければという衝動に襲われるようだ。もう、なんでもいいやという感じで、門司の半熟カレーせんべいを二袋となぜか広島の桐葉菓を買った。桐葉菓はもみじ饅頭を少し上品にしたようなもっちりとした味わいで広島にいる時から食べていたものでおすすめだ。広島の宮島に本店があるやまだ屋さんで作っている。一方、半熟カレーせんべいは門司の名物らしいので買ってみた。一袋は娘へのお土産にしようと思う。
これで、お買い物クーポンも全て使い果たし、満足したツアーとなり、無事博多駅に到着した。帰りは、全くお腹も空いてないので路線バスで我が家まで帰ろうと思いバスターミナルへ直行。高速経由のバスなので30分ちょっとで我が家近くのバス停に着く。ただ平日で通勤の人が多いようでバスは混雑していた。と言っても座れたので問題はない。無事帰宅した時には既に20:00近くになっていた。かなり疲れた一日だった。その日の最後の仕事はお留守番をしていたワンコにご飯をあげること。勢いよく食べてくれた。が、しばらくして戻してしまった。どうも噛まずに食べるので時折もどすことがある。後片付けをして、しばらくして再度少しご飯をあげた。
日帰りバスツアーはプログラム的には強行軍ではあるが、運転しなくていいし、お酒も飲めるので非常にいいなと感じた。しかも今回は県民割の5000円補助対象(日帰りは半分)となっていて安価なツアーが実現できたようだ。一日保険をかけても二人で2万円でお釣りが来る上にお土産までついているという嬉しい企画だった。TNC(西日本TV)のももち浜スタジオという番組で特折紹介されているツアーであり、お得感満載だった。また、機会があれば参加しようと考えている。
皆さんも住んでいるところからの日帰りバスツアーを一度チェックされてみてはどうでしょうか?
新しい発見があるかもしれませんよ😊
おわり
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