対面式の飲み屋の純情な感情
なぜそんなに儲からないのに人は飲み屋で働きたがるのか。僕の思う結論から申しますと
「人と感情を共感できるから。そして共感できる人が増えるし増える事が嬉しいから」
なのではないかと思います。こんばんは、横浜でBARを営んでいますtakemiです。今回はBARや居酒屋などを一括りに「飲み屋」と書かせていただきます。
よく「休みも少ないし大変だね」と言われます。飲食店を経営されている方なんかはよく言われるのではないでしょうか。えぇ、楽ではありません。身体的な事で言えば。ですがなんだか働いちゃいます。苦に思った事もほぼありません。なんでなんでしょうね?ちょっと考えてみました。
拙い文章ではありますが、ご興味ありましたらお読みください。そんなあなたにゴットブレスユー。
僕は28歳までバイク業界の会社員でした。そして会社を辞めて4年半バーテンダー修行をして、独立して現在5年目。37歳、ちょっぴり背中のお肉がベルトに乗り出した、魚座のO型。好きなファンタはオレンジ味です。
会社員の経験もあるので、お昼の勤め人時代と現在の夜の自営業とで比較してみると、体感的には「楽しさ1.5倍疲労度1.5倍」といった印象です。ここでいう疲労度は身体的な疲労度です。心の疲れとは違います。
色んな理由で飲み屋で働きだす人がいますが、ある程度の年数働いた方は一度は「自分もいつかお店持てたらいいかもな」と思うのではないでしょうか。
漫画「グラップラー刃牙」で範馬刃牙が「誰でも一度は地上最強を夢見る」と言ってますがあれと一緒です。グラップラー刃牙がなんの事か分からない方は単行本を読んでから続きをお読みください。現在シリーズ累計100巻以上出ていますのでコロナ外出自粛のお供に最適です。
話を戻して。
飲み屋で何年か働いた人は「自分もお店持てたら素敵やん」と思う方がほとんどだと思います。
正直、飲み屋で働いていても雇われている間は高給でない事がほとんどです。休みも多くはありません。独立したあとも、思ったほど儲かるわけではないというパターンがほとんどです。それでも飲み屋で働き続ける方が多くいます。
それはなんでか考えると、冒頭に書いた
「人と感情を共感できるから。そして共感できる人が増えるし増える事が嬉しいから」
なのではないかと思います。
「これ美味しい!」「そうでしょ?美味しいよね!」
「あの映画のあのシーンいいよね」「あれなー!泣いたよ俺は」
「今日こんな嬉しい事があったの」「マジか!?すげーなおめでとう!」
「結局あの子に振られちゃったよ」「そっか。。今日は飲むか。」
毎日のようにこういう会話があります。カウンターなどがある対面式の飲み屋であればほぼ毎日です。もちろん会話をあまりしない静かな飲み屋さんもあります。でも往々にしてそういったお店も「味」でこれ美味しいよね?ってお客様と共感しあっていたり、店の「内装や音楽」含めて「この雰囲気いいよね」って共感しあっていると思います。そこが嬉しくなければ続かない仕事だと思うんです。飲み屋は。
だからなんですよね、新型コロナの影響でこれだけ飲み屋さんが厳しい状況になってもお店を存続させようとするのは。「こないだのあの話どうなった?あの後俺も考えたんだけどさ」とか「この季節になったから好きなあのフルーツのカクテル作れるよ。あれ美味しいよね」とか。「言葉交わさずとも好きな音楽や雰囲気を共有して悦に浸る」とかやんなきゃいけないんですよ、自分のためにも。僕も現在営業自粛中ですが。
なにが言いたいかというと、「楽じゃないけど楽しいよ」って事です。
もちろんお金も大事です。これについては経営者としての目線とプレイヤーとしての目線がありますのでそれはまた別に書いてみたいと思います。
そんな飲み屋のマスターの心のリビドーを綴ってみました。また共感できる日々が早よくればなと思います。飲み屋の文化、皆で守っていきましょう。
読んでいただきありがとうございました。あなたに幸多かれ!
PS.グラップラー刃牙を本当に読んでから続きを読んでくれた方、その後刃牙の話出てこなくてごめんなさい。
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