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【ワンパブ・オープン社内報 vol.9】 『mer』に関わるすべての人たちと一緒に、アパレルブランド「mikke」を育てていきたい
第1メディアプロデュース部 mer編集長 清水 優香子
【ワンパブ・オープン社内報】は、ワン・パブリッシングで働く人を通して、会社・雑誌・メディアが、いまどのような新しいことにチャレンジしているかをお伝えしている連載です。今回は、新しくアパレルブランドをデビューさせたばかりの『mer(メル)』を束ねる頼れるリーダー・編集長の清水さんにお話を聞いてきました。(所属や肩書は取材当時のものです)
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【社員プロフィール】
清水優香子
■2013年入社 FYTTE編集部
ダイエット、美容系の編集企画を担当
■2014年 mer編集部
ファッション、ビューティ系の編集企画、モデルコラボ商品タイアップ、読者会員コラボタイアップ、イベントなど幅広く担当。モデルマネージメント業務も兼務
■2019年 メディアソリューション部
merの広告営業を担当
■2020年 mer編集部
編集長としてmerに関わるすべての事業を統括
「撮影現場の声」と「読者の声」の両方を取り入れて“リアル”を追求
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―まずは、清水さんが編集長を務める『mer』について、詳しく教えてもらえますか?
メインターゲットは10代後半~20代、オシャレはもちろん、生き方に関しても「自分が好きと思えるもの」、「私らしさ」を見つけていく=セルフプロデュースを応援するwebメディアです。
2007年に『mer』の前身である『古着Mixガールズ』が創刊し、その後2013年に『mer』に改題、2019年に主幹メディアをWebへと移行しました。紙の月刊誌は電子版へと体裁を変えて、継続リリースしています。現在スタッフは私を入れて6名、webサイトと電子版雑誌『mer』の制作に加えて、InstagramなどのSNSの運営も同時に行っています。
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―『mer』は、モデルの女の子たちはもちろんですが、読者一人ひとりが主役である媒体だと感じます。実際に、読者の支持を得るために編集部として工夫していること、普段の生活から清水さんが意識していることなどを教えてください。
意識しているのは、リアルタイムで読者が興味を持っているモデル、知りたい情報を取り上げること。そして、『mer』が取材したからこその背景やストーリー要素を盛り込んで、発信することです。
そのために、『mer』に出ているモデルやインフルエンサー、ファッションブランドのプレス、美容師、古着屋のショップスタッフなど、本当にオシャレが好きで、”かわいい”にこだわっている業界の人たちを対象に、常にいろいろなリサーチをしています。
―そうしたリサーチが、読者から上がってくるニーズにマッチした企画につながる……ということでしょうか?
はい。最近で言うと、マスクをした上でのオシャレなコーデを知りたいという読者からの声がありました。そこで、モデルだけでなく、オシャレでかつマスクをつけながら日頃から接客をしている美容師さんなどが、どんなマスクをつけて、どんなコーディネートをしているのか取材をして記事化しました。
あとは、最近はコロナの関係でなかなか実現できていないのですが、地方などに行って街撮りSNAPをするとき、そのエリアで人気がある美容院やショップブランドなど、リアルな今の声を集めるようにしています。
もちろん、『mer』の編集スタッフたちもそれぞれ常にアンテナを張り巡らせていて、撮影時のモデルとの会話の中から、今どんなことに興味を持っているのかを把握したり……SNSや街にあふれている読者層の声を肌で感じるようにすることと、『mer』の編集部スタッフの声を細かく聞くことを意識しています。
『mer』待望のアパレルブランド「mikke(ミッケ)」デビュー!
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―このたび、待望の『mer』アパレル事業がスタートしました。ブランド名の由来やアパレル事業に参入した経緯を教えてもらえますか?
ブランド名は、「mikke(ミッケ)」です。『mer』がアイヌ語で「輝くもの」という意味で、キラキラ輝きたい女の子たちを応援しているメディアをあらわしているんです。同じくアイヌ語で「mike(ミケ)」という言葉が「照る」とか「輝く」という意味を持っていて、響きも可愛いので、kを重ねて『mikke』にしました。
かわいくなりたい人を明るく照らす服、着ているだけで楽しくなって、キラキラ輝けるような服をみなさんにお届けしたい、という想いが込められています。
以前から『mer』で洋服ブランドをやらないんですか?という読者からの声があり、スタッフの間でもやってみたいねという話は出ていたのですが、なかなか実現には至らず……そこに、今回洋服作りを担当したいというメーカーさんからお声がけいただいて、今年の5月12日にブランドデビューの運びとなりました。
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―「mikke」と他のブランドをどのように差別化していこうと考えていますか?
一番の大きな差別化ポイントは、「みんなで作る参加型ファッションブランド」という点です。モデルや読者、インフルエンサー、クリエイターなど、『mer』といろいろな人たちが、一緒に楽しみながら服を作って発信していくのがmikkeの特徴です。
たとえば、ニットの配色はどれがいいかを『mer』のインスタでフォロワーに聞いたり、サンプルが出来上がったらインスタライブで発信して、どういう部分をさらに修正したらもっとかわいくなりそうかリアルタイムで質問したりしています。
ほかにも、Tシャツにプリントする空の写真を読者から募集したり、ZOOMで商品作り会議をやって服作りのプロセスを共有しながら形にしていきました。
今後は、スタイリストを目指している子たちに、撮影時の洋服のスタイリングをしてもらったり、プレスに憧れている子たちにmikkeの新作の良さを伝えてもらったりといった企画も考えています。
ありがたいことに、ゼロから洋服作りに携われる環境ができたので、洋服を作る楽しさ、選ぶ楽しさ、着る楽しさ、かわいさを伝える楽しさ、いろいろな楽しさをみんなと共有しながら進んでいく、そんなファッションブランドを目指しています。
―もしかしたら、mikkeに携わった子の中から、将来のデザイナーやスタイリストが生まれるかもしれませんね!
そうなったらうれしいです! いろいろな夢を持っている人にmikkeという場所を使ってもらい、夢を実現するお手伝いができるといいなと思っています。
mikkeは実店舗を持たず、ZOZOTOWNでのみ販売しているのですが、お店を持っているブランドと同じくらいの品揃えを目指しています。新作を出すタイミングは週に2回。mikkeのアイテムだけで、自由にコーディネートを組めるのが理想です。
『古着Mixガールズ』の時代から一緒にやってきたモデルやスタッフ、読者、企業など、いろいろな方とのご縁があって、mikkeというブランドが誕生しました。お世話になったみなさんに恩返しをするつもりで、かわいいお洋服をたくさん作って、届けていきたいです。
ファッションに興味がなかったからこそ、いまの『mer』がある
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―ここからは、清水さんご自身のことについてお聞きします。雑誌作りだけでなくファッションブランドまで立ち上げ、いまやファッションにどっぷりの毎日かと思いますが、もともとファッションに興味があったのですか?
いや……じつは、まったく(笑)。ファッション誌を買ったこともなかったんです。美容室に行ったときにチラッと読んだり、姉が持っていた雑誌を見たりしたことはありましたが。だから、いまファッション誌を担当していて、アパレルブランドまでスタートしたなんて、10年前の自分が聞いたらビックリしそうです。
―それは衝撃の事実です! では、学生時代は何に夢中だったのですか?
マンガとかゲームなどのエンタメ系が大好きなんです。本当に、ファッションにはあまり興味がなかったですよ。ただ、もしも『mer』がもっとファッション誌然としたものだったら、もしかしたら面白みをそこまで感じられなかったかもしれないなと思います。
いわゆるプロのモデルではなく、かつての読者モデル、いまで言うインフルエンサーの方や街のオシャレな女性たちが、本当に自分が着たい服を着る。コンプレックスを持っている子が、それを克服するようなメイクを考えて紹介する。ただ流行りのファッションやメイクを見せるのではなくて、どうしてファッションが好きなのか、キラキラした女の子になりたくてオシャレをして、日々こんな努力をしていて……というストーリー的なところまでを見せるメディアが『mer』です。そういう部分が、私が好きなマンガやゲームのストーリー性の部分とリンクしていると感じますし、『mer』の大きな魅力だと思います。
―そんな清水さんが、お仕事をしていて一番楽しい・うれしい瞬間はどんなときですか?
”ものづくり”が好きなんです。自分がこんな感じで撮影したらいいかなと思っていても、そこにモデルやカメラマン、スタイリスト、デザイナーの方々が関わると、想像していたよりももっとかわいくなります。「こんな素敵な表現方法があったんだ!」と驚くことも。チームでものづくりをするからこそ、味わえることだと思います。
入社した当初はものづくりに追われてしまっていたのですが、編集から一度営業になり、いまはマネージメントも多い仕事になってみて、改めてものづくりの楽しさが心に滲みています。
うれしいときは、『mer』がきっかけで、読者やモデルの人生が少しでも動いたなと感じたときです。たとえば、『mer』のモデルオーディションには、もともとモデルになるのが夢だった子以外にも、いろいろな子が応募してくれています。
就職活動をしてすでに一般企業で内定をもらっていた子や、普通にショップ店員として働いていた子が、トップモデルになっていくこともあるんですよ。ほかにも、『mer』のイベントに参加してやっぱり服が好きだと思い、仕事を辞めて古着屋で働くようになったという話を聞いたのも、感動しましたね。
―反対に、大変だなと思うのはどんなときでしょうか?
みんなが楽しみながら仕事ができたほうが良いものができると思いますが、それだけだと仕事にならないことってありますよね。そういうときは、大変だと感じます。腹が立つことはいろいろあるけど、大変なことはそれくらいです!
―最後に、今後の夢や作りたい本、目標などを教えてください。
やっぱり、マンガ編集は夢ですね! 5~6コマくらいの恋愛マンガは『mer』でも連載しているのですが、もっとガチのマンガを出したいです。あとは……『mer』に配属される前の体重に戻すことが目標です!
―どちらも楽しみにしています! ちなみに、デスクの横にお気に入りのアイテムを並べているという清水さん。
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(本人提供写真)
締切に追われて原稿を書くのではなく、楽しい気持ちで仕事に取り組めるように、オアシス的な空間を作っているそうです。『mer』のキラキラした誌面は、このオアシスに並んでいる子たちのおかげかもしれません。清水さん、ありがとうございました!
(取材:水谷映美/撮影:我妻慶一)
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『mer(メル)』
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