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会社と有志の良い関係って?ERGサミットから見えたこと

はじめまして、One Panasonic幹事の稲田です。
普段はBtoBサービスの事業開発を担当しています。

2012年に発足し、10年以上活動を続けているOne Panasonicは、お陰様でパナソニックグループにおける有志団体として、社内外の方々から名前を憶えていただくことが増えました。

しかしもちろん、社内有志活動はOne Panasonicだけではありません。様々な組織・団体が有志によって活動をしており、その数は両手で数えきれないくらいあります。

最近はこういった有志活動組織を「Employee Resource Group」(従業員リソースグループ)、略して「ERG」と呼ぶそうです。かくいう私自身、つい最近までこの概念を知らず、「自分たちがやってきたことは、ERGって呼べるんだ!」と気づいたばかりです。ERGの定義や詳細は以下の記事を参照ください。

実は今年6月、様々な社内活動を行う団体・個人が集まり、活動の紹介や交流・対話を行う社内イベント「ERGカーニバル」が開催されました。今回の記事では、このイベントに参加した私の感想をレポートとして纏めました。

「ERG」って何?

ERG = Employee Resource Groupとは、同じ価値観や思いを持つ従業員が部門を越えて主体的に活動する組織・団体を指します。

近年注目が集まるダイバーシティ&インクルージョンの観点でも、ボトムアップの取り組みとして、トップダウンとは違った形で従業員に影響をもたらすと言われています。

海外の事例では、ERG設立により多様な人々を受け入れる環境作りが進み、離職率の低下、組織の目的達成の奨励、生産性向上といった効果が期待できる、とも言われています。ERGの設立により期待される効果としては以下の記事を参照ください。

パナソニックグループ内でも、障がいやジェンダー、ビジネスモデル構築、技術開発、居場所づくりなど多様なERGが活動しており、2023年の創業記念日には複数団体が「2022年度グループ横断CEO表彰」を受賞するなど、その活躍に注目が集まっています。

パナソニックグループの様々なERG・コミュニティ活動は、ホームページ上でも紹介されています。

我々One Panasonicがグループ横断CEO表彰を受賞したときの記事はこちら。

ERGサミットに初めて参加してみた

こういったパナソニックグループ内で様々な活動を行う団体・個人が集まる社内イベント「ERGカーニバル」に参加してきました!

正式名称は「ERGカーニバル2023〜集まれ!ゆうしャたち〜」。
「有志」と「”ゆうし”ャ」をかけて、ボトムアップで立ち上がる個人や団体の勇気を称え合い、語り合おう、という想いが込められていました。

イベントの前半は各自5分ずつの活動紹介ピッチ。驚いたのは、「社内有志団体ってこんなに多くあったんだ…!」ということ。

先程のコミュニティ紹介のURLに掲載されている団体以外にも、育児や介護をテーマにしたコミュニティや、様々なグループ拠点の情報を共有して出張者の不安を解消する取組、個人のソロ活動から始まった人気コミュニティなど、様々な活動をしていることを知りました。

もちろん我々One Panasonicも、代表の春日さんが熱くプレゼンを実施。

One Panasonicの活動から派生した「ななめメンター」の施策や、日曜夜の社内勉強会コミュニティ「松下村塾(まつしたむらじゅく)」については、同幹事の黒田さんが情熱的にアピールしました。

ななめメンターに登録したいと言っていただく方も何名かいて、活動を伝えることで共感し、協力してくれる人がいることに、私も嬉しくなりました。

後半はワールドカフェ形式のワークショップなどを通して交流を深めつつ、幕を閉じたERGカーニバル。私自身様々なERGのことや活動する人々の想いを知ることができたイベントでした。

ERGを盛り上げるために大切にしたい4つのマインド

ボトムアップから生まれたERGの存在が、従業員や会社に好影響を与えると言われている中で、今後様々な企業においてこうした有志活動を広げたり、バックアップしていきたいという企業が増えてくるのではと感じています。

その中で「こういった活動をしてみたい!」という想いを持つ人が、どのように行動に移し、周囲のメンバーや会社側がサポートしていくかが、皆さんの直面する課題になると思います。ここからは私の私見で、「こうしたらいいのでは?」というポイントを個人・会社の両面から挙げたいと思います。

① 一歩踏み出し、想いを伝え、仲間を募る

最初に目的を決めて、どのような活動にしていきたいかを、仲のいい人・理解のある人に伝えて、仲間を作りましょう。どのような活動も、最初に発起人となる人の存在が大切です。勇気を持って一歩踏み出しましょう。

もちろん、こういった活動をしたい!と思っても、10人中10人が賛同してくれるわけではありません。でも拒否されてもめげずに、最初の貴重な1人を見つけることで、道がひらけていくはずです。

② 「セカンドペンギン」として、フォロワーシップを発揮する

発起人として一歩踏み出すことを書きましたが、更に大事なのはフォロワーの存在です。よく「ファーストペンギン」として最初に踊り始めることが大事だ!とよく言われますが、私はその立ち上がった1人目を真似して、一緒に踊りだす2人目の勇気とフォロワーシップこそが貴重なのだと思っています。

もちろん、フォロワーシップは単純に言われた通り動くだけではなく、リーダーが何を必要とするか、どうすればより良い活動ができるかを、先回りして考えたり、時には耳の痛いことを言ったりすることも、大事な仕事になってきます。

③ 本業にしっかりコミットする

我々は会社員。ERGはあくまで「ボトムアップでの取り組み」であり、場合によっては今いる職場での本業とは関係が薄い人も多いと思います。

直属の上司からしたら、「そんなのはいいから、ちゃんと仕事して結果出してよ」と思う人もいるかもしれません。「課外活動に精を出しているせいで、仕事がちゃんと回せていない」などと言われてしまったら元も子もありません。

ERG活動に取り組む皆さんは素晴らしいです。ただ、それを評価基準に持たない人も当然います。ぜひ本業で人一倍頑張って成果を出して、「あの人はERG活動を頑張っているから、視野も広がり、仕事で良いパフォーマンスを出せている」と思ってもらえるような意識が必要だと思います。

④ 会社からの指示でなく、あくまで社員の発意で行動する

ERGは何より、はじめた従業員の発意が大切です。規模も活動頻度も、会社との関わり方も含めて、会社がコントロールせずに従業員の情熱に寄り添うコミュニケーションが会社には必要ではないかと感じます。

会社側も、「うちは情熱にあふれた社員が活躍しています!」「経営者も応援しています!」とサポートするような向き合い方は大切ですが、始めたメンバーの情熱にそぐわない規模に会社が広げてしまったり、会社の方針にERGの活動を寄せすぎないよう、いいバランスを保つことが大切かもしれません。

最後にー 私にとってのERGへの向き合い方


技術者として事業開発に向き合う私にとって、ERGは社内に集う専門知識をもった社員とつながり、視野を広げ、より良いサービスを考えるにあたってなくてはならない存在だと感じています。本業を通してだけでは出会えないつながりや知識へのアクセシビリティを高め、仕事でも高いパフォーマンスを出せるよう、私自身は引き続きERGの活動と向き合っていきたいと考えています。

この記事が皆さんの会社との関わり方について考えるきっかけとなれば幸いです!

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