世界でもっとも醜い軍用機?フェアリー ガネット
◆世界でもっとも醜い軍用機?
ひどい言われようですよね〜。こういうことを言うお国はどこか?イギリスか?と思ったらやっぱりイギリスでした(^^)
まあ、自嘲気味に自分たちの飛行機を称しているのだとは思います。ではさっそくその姿を。フェアリー ガネットという飛行機です。
う、うーん・・・なんだろう、この違和感・・・。なんか正面衝突して前が潰れた車のようです。ちょっと加工してみましょう。やっぱデザイン的にこの位ですよね。この方が自然な感じがしませんか(笑)
普通はこんなバランスだと思うのですが。
別の型ですが、斜め前から見てみましょう。
この機体では座席がこぶのようにボコボコと出ています。逆ガルウイングは普通は綺麗なイメージを思わせるのですが、なんか変なデザインになっているような気がします。 面白いのは主翼のたたみ方。通常は2つ折りなのですが、これ機体はZ型にたたまれます。なんかユニークですね。
さて、このガネット、弟分が開発されています。ショートシーミューというフェアリーガネットより軽量廉価な機体として開発されましたがこちらも流石、弟という感じですね。生産はわずか19機のみ。防衛費削減の煽りを受けてしまいました。
うーん、エンジンが前ではなく下にあるのですね。前方の視界は見やすそうで、軽トラのようなイメージです。こういう魚、どこかで見たような気がする・・・。
あっ!コブダイだ!
ヒコーキたちって鳥の名前を付けられることが多いのですが、実際の形をみると魚に似たものも多いですよね。飛行機のデザインには大きく「鳥系」と「魚系」があるのですが、流体力学が関係していると思います。
飛行機は高速になるに従い、空気抵抗やレイノルズ数(粘性)が重要になってくるので、抵抗の大きい海中などの魚の形を真似た方がよいのでしょうね。流体力学が関係しているのでしょうけど。またの機会にご紹介します。
◆対潜哨戒機のフェアリー ガネット
イギリスのフェアリーガネットの初飛行は戦後間もない1949年。潜水艦を早期に見つけるための対潜哨戒機として開発されました。
これ、プロペラが二重反転プロペラといい、それぞれが反対方向に回るプロペラをつけていますが、エンジンも2つ胴体の中にあるのです。なので、エンジン一つでも双発機のように不安定になることはありません。
機能美とでもいうのでしょうか。車にしてもメカ類はその機能を極限まで追求すると美しくなるというのが定番なのですが、そういう理論でいくとフェアリー ガネットはまだまだ追求できる余地が残されているということなのかな(^^)
ただ、愛嬌はあるとは思います。見た目に反して性能が高い軍用機。口が悪いイギリス兵士たちからは愛されていたのかもしれませんね。
◆”カツオドリ”の愛称
このフェアリーガネットの名前はカツオドリという意味です。実際のカツオドリはこちら。
足が綺麗な青色してますが、餌の色素が足に溜まるそうで、鮮やかな色ほどモテるそうです。求愛のダンスが最高です(^^) 愛嬌がありますが、でも、フェアリーガネットとは似てないような気がします・・・・。
◆番外編
ちなみに世界で最も醜い航空機(ひどい称号!)と称されているのがこちら、スーパーグッピー!
逆にもっとも美しい航空機と言われているのが、ロシアのフランカーSu-35!
もっとも美しい飛行艇と言われたのがドイツのドルニエDo26!
異議あり!日本の二式飛行艇だと思います(`・ω・´)キリッ