UX概説 8. ポステルの法則 ドラフト版
UX(=User Experience)とは、「ユーザーがプロダクトを利用した際に得られる体験・感情全て」のことです。
例えばメッセージアプリで友人に連絡する⇒スタンプを購入する⇒恋人からの返信がなかなか来なくてイライラする… これら全てがUXに含まれます。
8.ポステルの法則
ユーザーエクスペリエンス(UX)デザインや通信プロトコルの設計において重要な原則です。
ポステルの法則の定義
ポステルの法則は、「入力の多様性には寛容に、出力は厳密にする」という基本原則です。別の表現では、「送信するものに関しては厳密に、受信するものに関しては寛容に」とも言われます。この法則は、アメリカのコンピューター科学者であるジョン・ポステルによって提唱されました。
原則の適用
1,ユーザーインターフェース設計
例えば、住所入力フォームで半角数字やハイフンなしの入力も受け付けるなど、ユーザーの利便性を向上させます。
・ユーザーの入力に対して柔軟性を持たせる
・多様な入力方法や形式を許容する
・自動的に入力を適切な形式に変換する
2,システム設計
・エラー処理を寛容にし、可能な限り処理を継続する
・不完全なデータでも解釈可能な場合は受け入れる
・出力は常に正確で一貫性のあるものにする
3,ポステルの法則の重要性
・相互運用性の向上:異なるシステム間の連携を容易にします。
・ユーザビリティの向上:ユーザーの多様な行動や入力を許容することで、使いやすさが向上します。
・システムの堅牢性:予期せぬ入力や状況にも対応できる柔軟なシステムを実現します。
注意点
ポステルの法則を適用する際は、セキュリティやシステムの整合性を損なわないよう注意が必要です。過度に寛容な設計は、バグや脆弱性につながる可能性があります。
まとめ
ポステルの法則は、ユーザーフレンドリーで堅牢なシステムを設計する上で重要な指針となります。ただし、適切なバランスを保ちながら適用することが重要です。この原則を理解し、適切に実装することで、より良いユーザーエクスペリエンスと信頼性の高いシステムを実現できます。