スマホ落としただけなのに
志賀晃 2017年
・あらすじ
・感想
名前だけは聞いたことのあった作品でしたが、一度も読んだこともありませんでした。何年か前に映画化されていたので多分それで知っていました。
物語は「麻美」の彼氏がスマホを落としたことから始まります。そこからさまざまなことが重なり、殺人未遂事件の被害者になってしまいます。ここに関しては、実際にお読みいただいた方が分かりやすいかと思うので、ここでは省きます。
私たちはいつもスマホとともに生活を営んでおります。それなしでは生きていけないほど、世の中もスマホに依存している状況です。しかし、日々平穏な暮らしを営んでいる中で、ちょっとした安全神話が確立し、「これくらいなら大丈夫」と甘く見ている部分があるように感じるとこの作品は伝えているように思います。
スマホを落とす、それを危険な人物に拾われるということで、今回の話は展開されていきますが、ちょっと抜けていたところから危険なものは入り込んでくるものだということがよくわかる作品だったと思います。スマホを落とすということは確率的にはまだ低い方かもしれませんが、SNSで発信をしている中で、写真から大まかな在住地域が特定されたり、住所が特定されたりして、自分やその身の回りが被害を被るということも何度も見てきました。そういった中で、インターネットやスマホの存在を決して甘く見てはいけない、スマホの画面ばかり見ていると、思わぬことに気づきにくくなったり、意図せず取り返しのつかない事態を引き起こす原因になったりしかねないと考えることができました。
私もこの間電車の中で、スマホを落としかけて、何とか後ろにいた人に「落ちてましたよ」と言われて届けてもらうことがありましたが、こういったことはいつでも隣りあわせなので、本当に気を付けないと危ないと、ここ最近思うところです。
・書籍情報
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