「強欲」のススメ(2) 〜なれの果てのあのひと〜
こんにちは。
8millionsの阿部です。
前回、
「強欲」と「強欲2.0」というものの違い
についてお伝えしました。
「強欲」の生き方は、他人を踏みつけても自分だけを豊かにしようとする。
「強欲2.0」の生き方は、自分も人も豊かにしようとする。
…とまあ、口で言うだけならただのキレイゴト。
なので今回は実際に「ただの強欲」から「強欲2.0」の生き方に変えて人生を変えた人の話をしましょう。
「強欲2.0」のなれの果て(言い方w)に何を得られたのか。
実際に起こったリアルをドキュメンタリー調でお送りしますw
「売上が上がっただけではなく、人生のパートナーもできました」占い師Aさん
はじめましてのご挨拶で少しお伝えした過去のクライアントさん。
その中におられる占い師のAさん。
彼女の成果は
・占い師さん
→約2ヶ月後に売上げが300%以上アップ
と書かれていますが、実はこれ、少しだけ違うんです。
実は彼女が得た本当の成果は
・占い師さん
→約2ヶ月後に売上げが300%以上アップし、人生のパートナーもできた。
というものなんですよね。
その裏で何があったのか?
ざっくりですが、少しシェアさせて頂きます。
ブランドデザインとは何か?
他の人は知りませんが、僕がクライアントさんのデザインをする際には
商売だけではなく、それも含めたその人の人生全体をデザインする
ことをベースに考えています。
はっきり言いますが「売上を上げる”だけ”」ならそんなに難しいことではないんですよ。
詳しいことは省きますが、その辺の起業家の人たちがやっていること、つまり前回の記事でお伝えした「強欲の生き方」をやればいいんです。
でも僕には、それがどうもしっくりこなくて。
「自分だけが利益を得たい」という生き方を否定するつもりはありませんが、個人的にその生き方が美しいとは思えない。
それに過去、数字だけを追っていた頃があったのですが、何と言うか、血が通っていないと言うか、やっていると冷たくなっていく気がするんです。心が。
まあ有り体に言えば、面白くない。
そんな訳でこの「ブランドデザイン」は生まれました。
その初期の頃に犠牲者となったのがAさんですw
Aさんからのご依頼をお受けした後、お茶をしながら色々お話をお伺いしました。(Aさんはお酒が飲めないので)
過去の話
未来の話
ご自身の話
周りの人の話
欲しいもの、好きなもの、必要なもの
嫌いなもの、不要なもの
・・・
色々な話をお伺いしながら、クライアントさんのブランド、つまり「人生」をデザイン(設計)していく。
そしてその
「デザインした人生に合った自分自身」
になって頂く。
それが僕の「ブランドデザイン」の根幹です。
マーケティングやセールスやコピーライティングという「具体的なビジネスの話」はその次なんですよね。
Aさんが望んだ人生
Aさんのお話を色々伺って浮かんできた大きなテーマ。
そのひとつが
「大好きな人と幸せになりたい」
というものでした(実際には他にも出してもらっています)
そんなAさんですが、過去の恋愛はあまりうまくいっていないようでした。
過去に結婚されたものの、特にトラブルもないのに2年も経たないうちに破綻してしまったそうで。
別に性格が悪いとか、酒やギャンブルや悪い遊びにハマっているとかではない。
逆に明るくて優しく、笑顔が素敵で努力家の人(占い師としてはかなりの知識と経験を持っていました)なのに、なぜそうなってしまうのか。
Aさんの話を細かく伺っているうちに、その理由、そして乗り越えるべき課題が見えてきました。
Aさんの乗り越えるべき「課題」
Aさんの心の奥底には
「大好きな人に、ありのままの自分を受け容れてもらいたい」
という思いが強くありました。
別にこの思いに問題がある訳ではありません。
問題があったのはこの思いをベースにした彼女の「行動」です。
彼女の言う「ありのままの自分」
それは「好き勝手に生きる自分」でした。
彼女の中には
「大好きな人=私の全てを許してくれる人」
そういう価値観があったのです。
実際に彼女は、お客様のためには無理やり努力できても、身近な人、心を許した友人やパートナーの前では努力をしないと言うかある意味「手を抜く」癖がありました。
髪がボサボサのままとか、お化粧を全くしないとか、おしゃれに何も気を遣わないとか。
そんな彼女は
「髪を整えるのも面倒で、本当は坊主にしようかと思ってるんです」
と言って笑っていましたw
アップデートの瞬間
好き勝手に生き、大好きな人には全てを許してもらいたい。
そんな価値観を持つAさんに僕はこう質問しました。
「ではAさん、あなたの大切な人が好き勝手に生きるのはどうですか?その人の全てを許してあげますか?
例えば面倒だからと言って髭を伸ばしっぱなしにしたり、シャツが汚れたままだったり、髪がボサボサで清潔感がなかったらどうですか?」
Aさんは「それはちょっと、いや大分嫌ですねwww」
と笑いながら言ったAさんですが、その直後に笑顔は消え、少し考え込むような表情になりました。
前回からここまでお読みくださったあなたはもうお分かりかと思いますが、Aさんは「単なる強欲」だった訳です。
自分の欲は受け入れて欲しい。
でも他人の欲は受け入れたくない。
つまり「自分だけが幸せならそれでいい」という思考。
僕との会話でAさんご自身もそれに気づかれたようでした。
これがAさんの「強欲」が「強欲2.0」へとアップデートが始まった瞬間でした。
その後のAさん
その後、いくつか提案した僕のアドバイスを受け入れて、Aさんの行動は少しずつ、そして確実に変わっていきました。
そしてそれに伴って、彼女の商売も、そして人生も変わっていきます。
まず商売についてですが、2ヶ月もしないうちに売上が3倍以上になりました。
とは言え、それほど大規模なマーケティングは行なっていません。
彼女の新たな価値観に基づいた名刺とセールストークを作り、提供するサービスの質の向上と、紹介とリピートされる流れをより磨いただけです。
ネット広告もSNSもやっていません。
ですから正直に言ってそんなに大きな金額ではありませんが、それでも同世代のサラリーマンの倍くらいは売上が出るようになりました。
そしてそれだけではありません。
以前からの知り合いの男性から告白され、お付き合いすることになったのです。
告白された時「最近急に魅力的になって気になっていた」と言われたとAさんが嬉しそうに報告してくれました。
花束を贈る人
いかがでしょうか。
Aさんの事例を通じて「強欲2.0」のことが少しは理解頂けたのではないでしょうか。
「自分の欲求を埋めること」
だけ考えていたAさんですが、「強欲2.0」の目覚めにより
「自分の欲求と他人の欲求を埋めること」
を考え、行動するようになりました。
自分の欲求に加えて他人の欲求も意識するようになった。
なんという強欲でしょうw
しかしそんな強欲だからこそ、彼女はたくさんのものを受け取れるようになりました。
「花束をただ持っていただけのひとりぼっち」が「花束を贈る人」のことを考えるようになった。
そして「花束を贈る人」が現実のものとなったのです。
「情けは人の為ならず」
自分の欲求だけを追うような「薄っぺらい強欲」ではなく、自分以外の存在の欲も追う。
もちろん、それはより多くの労力が必要になるでしょう。
Aさんも一所懸命努力されていました。
しかし、だからこそたくさんのものを得られるようになる訳です。
「情けは人の為ならず」と言われますが、まさにその通りですね。
昔の人はいいこと言うなあw
という訳で、Aさんの事例を元にした「強欲2.0」のお話でした。
長文になりましたが、ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
8millions 阿部 龍太