23卒理系 就活人気ランキングTOP500を発表! 今、理系学生が最も気になる企業とは?
「文系就職」「理系就職」という言葉があるように、現状では、文系学生と理系学生で就職活動の姿は大きく異なります。
院進学との選択や研究によって、就職活動に割く時間が限られるという事情もありますし、何より研究職という選択肢があることで、注目される企業や業界が大きく変わるのです。
今回、ワンキャリアでは理系学生の会員に絞った形で、企業の人気度を500位までランキング形式でまとめました。
この記事では、ランキング上位200社の中で「文系学生ランキングの順位よりも、理系学生ランキングの順位が100以上高い」という、理系学生「だけ」に人気が高い企業62社をピックアップし、その傾向を探ってみます。
●新型コロナウイルスの影響でスポットライト。製薬企業の人気は上がったのか?
23卒向けということで、最初に注目したいのは「製薬会社」。中外製薬や塩野義製薬など、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発で脚光を浴びた企業も少なくありません。ピックアップした61社のうち、製薬メーカーは17社。およそ4分の1を占め、人気の高さが伺えます。
ランキングの内容を見てみると、トップのアステラス製薬(38位)に続いて中外製薬(49位)、大塚製薬(59位)と並び、新型コロナウイルスのワクチンを供給しているファイザーが124位、アストラゼネカも194位にランクインしています。
22卒においても200位以内に16社入るなど、理系学生にとって製薬会社は人気業界であり、ランキングの顔ぶれもそこまでは変わってはいません。とはいえ、ファイザーもアストラゼネカも22卒時に比べて順位が上がっています。今後もワクチンや治療薬の研究などの成果が、ランキングの順位に影響を及ぼす可能性は高そうです。
●化学メーカー、重工業……BtoBの隠れ人気企業を探せ! 可能性を秘めたSIer3社にも注目
次に取り上げるのはいわゆる「BtoB企業」です。理系は研究職も多いことから、企業向け事業を展開する会社の人気が、文系よりも高くなる傾向にあります。文系よりも特に理系に人気だったのは、以下の21社です。
トップから東レ、島津製作所、三菱ケミカルと精密機械、化学、重工業系のメーカーが強いランキングではあるものの、100位以下を見るとバラエティに富んだ東証一部の優良企業が並びます。
学生には有名でなくとも、世界的に有名な会社が多いのがBtoB企業の特徴。上位の企業だけではなく、さまざまな視点でランキングを見ると気付きが多くなるでしょう。
・120位:豊田自動織機(産業機械メーカー)
・125位:関西電力(インフラ)
・158位:テルモ(医療機器メーカー)
・159位:東京エレクトロン(電気機器メーカー)
・162位:クボタ(産業機械メーカー)
・176位:シミック(医薬品開発支援)
また、見逃せないのが日鉄ソリューションズ、伊藤忠テクノソリューションズ、SCSKというSIerの3社。ITに強い学部(専攻)の学生にとって、ITコンサルと同様に有力な選択肢であり、今後、順位が上がっていく可能性も十分にあると考えられます。
●機械、食品メーカーに人気集中も、スーパーゼネコン4社が存在感
最後に取り上げるのは、個人消費者との関わりが強い「BtoC企業」群です(※)。知名度も高いため、一般的には文系学生の注目が集まりやすい領域ですが、機械メーカーや食品メーカーを中心に高い人気を誇ります。
※企業向けビジネスが強い会社もありますが、本記事では便宜上、BtoC企業群として扱います
メーカーがランキングの多くを占める中、いわゆるスーパーゼネコンの存在も忘れてはいけません。東京オリンピックやその後を見据えた再開発もあり、この10年で大きく売り上げを伸ばしてきました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、直近では減益予想が続くものの、ITの活用などで大きく進化する可能性を秘めた業界でもあります。今後の動向に注目です。
・137位:鹿島建設
・140位:清水建設
・161位:大林組
・169位:大成建設
・181位:竹中工務店
●500位までのランキングを大公開! あなたの会社は一体何位?
いかがでしたか? 今回は理系学生のみに人気が高い企業を取り上げてきましたが、ここからは、2021年9月時点における500位までのランキング結果を発表します。
全体ランキングを見ると、NRIやアビーム、アクセンチュアといったコンサルティングファームが上位に入っていたり、楽天、サイバーエージェント、アマゾンジャパンといったIT企業の人気が高いことが分かるなど、また違った印象を受けるはず。今の理系学生がどのような嗜好で企業をチェックしているのか、その一端が垣間見れるはずです。