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ONE REPORT:飲食店の新型コロナ対策と、それによる購買の変化
緊急事態宣言の解除も徐々に進み、ようやく復活の兆しが見えてきた日本。まだまだ多くの方や企業の皆さまが、大きな影響を受けているとは思います。
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ONEでは、ユーザーの皆さんから買取ったレシートの情報から、お店のジャンルを大まかに分けて抽出することができます。
以下は、新型コロナ前(2019年12月時点)の、日本におけるお店ジャンルごとの買取レシート枚数ランキングTOP10です。
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レシート枚数で見ると、コンビニ、スーパーマーケットに次いで、3番目に多く買取りしているジャンルはレストランでした。
日々のニュースを見ていると、コンビニ・スーパーは日用品・食用品などの購入のために平常時並みかそれ以上利用されている様子でしたが、レストランなどの飲食店は、かなりの打撃を受けながら奮闘されているように感じます。
今回は、今一番大変な業態の1つであろうレストランのデータからわかることをみてみることにします。
ということで、買取枚数の多い上位10チェーンを、月別に追ってみました。
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レストランジャンル、お店別買取枚数ランキング
緊急事態宣言発令前後、ガストが躍進
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26756679/picture_pc_cf1d1c69975ab0535f2a38504d70ce2e.png?width=1200)
緊急事態宣言が発令したのが4月の上旬。
テイクアウト可能なファーストフード店である
・マクドナルド
・吉野家
・KFC
は、発令前後で変わらず上位を固めています。
そして、緊急事態宣言による営業自粛依頼に対し、ドラスティックに応じた
・丸亀製麺
・サイゼリヤ
・スシロー
が4月からグッとランキングを落としています。
(自粛依頼に応じていただいたこと、一民草として感謝しています。)
さて、ここで注目したいのが、同じく自粛に応じた
・ガスト
・餃子の王将
特にガストは大幅にランクをあげています。
丸亀製麺・サイゼリア・スシローのランクダウンと
ガスト・餃子の王将のランクアップの違いはどこにあるのでしょうか。
営業形態が大きくは変わらない5つのお店の情報を少し調べてみました。
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各社の営業自粛対応
各チェーンの店舗数、および公開されている情報から、自粛対応を比べてみました。
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※各店舗お知らせより
・丸亀製麺 : 店舗数と対応
・サイゼリヤ : 店舗数と対応
・スシロー : 店舗数と対応(公式5/21現在)(非公式4/16時点)
・すかいらーく : 店舗数と対応
・餃子の王将 : 店舗数と対応
サイゼリヤの買取枚数の低下は、国内の3割にも当たる300店舗の休業が影響しているようです。
大規模な決断ですが、感染拡大に対する英断だったかと思います。
サイゼリヤ以外の店舗は、一部休業店舗はあるようですが、日付や対応に大きな差はみられませんでした。
では、スシロー・丸亀製麺・ガスト・餃子の王将 4チェーンのランク変動にはどういった背景があるのでしょうか
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好調:テイクアウト施策の強化
・ガスト
すかいらーく(ガスト)は宅配とお持ち帰り、Web上で注文できるサイトもそれぞれ作成されており、テイクアウトへの力の入れ方がわかります。
宅配サイト
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26743922/picture_pc_f80139001de732620aa2726b2c6d78dc.png?width=1200)
お持ち帰りサイト
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26744040/picture_pc_0b68c5d868266059d0f0fb64f7e5e750.png?width=1200)
・餃子の王将
餃子の王将もお持ち帰りに注力している様子。
中でも3/21より発売されているレンチンシリーズは、とても手軽に、いつもの味を楽しめるメニューとして人気が高いようです。
お持ち帰りサイト
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26744964/picture_pc_4e565b2151a8c031b3dc7d63ab4f2836.png?width=1200)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26745034/picture_pc_034800f5cef66c9f7e156e04d9c90b4f.png?width=1200)
不調:「店舗での体験」という強みが…
・丸亀製麺
丸亀製麺では天ぷらの持ち帰りはできるようです。家で好きなネタだけの天丼を作るのも面白いですね。
とはいえ、ドメインメニューであるうどんは打ち立て・茹でたてで提供するという性質上、うどんそのもののテイクアウトはやや難しい状況にあるのかもしれません。
おうちめし
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26745126/picture_pc_8686f89a0f0fb407869ba707d7da1577.png?width=1200)
※5/27追記
…と、上記のように考えていた矢先、
丸亀製麺さん「5/27〜 打ち立てのお持ち帰り、はじめました」
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26795469/picture_pc_124cb666a6b36bad9ffa873c89cc36f8.png?width=1200)
公開本日(5/27)からの丸亀製麺さんの動向に注目したいと思います。
(筆者の本日のお昼は、打ち立てうどんのテイクアウトに決定しました。)
・スシロー
スシローはデリバリー施策の強化は実施されているようです。UberEats・出前館・楽天デリバリーと大手宅配サービスさんで依頼できる様子、お宅で食べたい方には使い勝手が良さそうです。
とはいえ、こちらも元々が「回転」寿司という業態上、消費者からすると店舗で食べたいと思う気持ちは強いのではないでしょうか。
さらに寿司業界には「出前寿司」という業態が既に存在している手前、「店舗体験」を強みとしているスシローさんのような回転寿司チェーンには、「赤い海に飛び込まざるを得ない」という、かなり厳しい状況である可能性がうかがえます。
スシローデリバリー
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大きく4チェーンの施策を見てみましたが、各チェーン、業態や提供しているメニューにより、できる・やりたい施策が異なる様子が見て取れます。
その中でも「店舗での体験」を大きなバリューの一つとしている飲食店の皆さんは、かなり厳しい闘いを強いられていると推察されます。
少しずつ希望が見え始めた今日この頃。
筆者も、丸亀製麺さん・スシローさんを利用する一消費者です。一刻も早く、気を置かずに店舗で美味しい体験ができる日が来ることを願うばかりです。
まだまだ厳しい状況は続くとは思いますが、近いうちに来たる完全復活、そして新型コロナ前よりももっと上を視野に入れ、一緒に耐え抜きましょう!
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画像買取ONEでは、毎日全種類のレシートをユーザーの皆さんから買取り、回答いただいているアンケートの情報と併せて分析しています。
(ユーザーの皆さん、いつも買取させていただきありがとうございます!)
レシート1枚1枚では、ただの紙くずかもしれませんが、これらをまとめて集計すると、各メーカーシェア、商品シェア、店舗利用、エリア利用率、etc.
本当に色々なものが見えてきます。
引き続き、色々と分析・公開していく予定です。
もしこちらの記事で興味を持たれた方は、こちらよりONEをインストールできますので、ぜひ一度「画像がお金に変わる体験」をお試しください。
弊社のデータを元に分析されたい、またはユーザーの皆さんとコミュニケーションを取りたい企業の方がいらっしゃいましたら、Webページをご確認いただくか、直接こちらまでご連絡ください。