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Photo by
kazehukaba
私と大学院⑩
本格的にテーマが、決まったのは、5月の終わり頃。
教授の講義で、『春日権現絵巻』(タイトルが間違っていたら、申し訳ない)
のある一節で、女性に神が憑依した時に、異香つまりとんでもなくいい香りが、そこら中にあったという話にピンときたのである。
とんでもなくいい香り、普通、神に人間が憑依されたということ自体、すごいことだが、それよりも、どんな香りなのかが、私に中で強く惹かれた。
この香り、具体的には、梅やバラみたいなフローラル?、サンダウッドなどの神聖なウッディ?まさかのイランイランみたいなオリエンタル?
香水やお香のノートをイメージしていたが、話の中では、あまりにもいい香りすぎて、周囲の人々が思わず舐めてしまうくらいだったそうだ。(味も甘かったとのこと)絵巻なので、その様子も描かれている。ちなみに、舐めた人は、痛いところが治ったと書かれているので、イメージ的には、漢方薬みたいな苦々しさと甜茶やハチミツみたいな甘さがある、スウィートグリーンなのかなと思った。
ひとまず、宗教とお香の関係は深いことは、仏教伝来と共に香料が日本に伝わったことは既に知っていた。
ここで、私のテーマ探しに、一筋の光が刺さった。
仏教と香りに関することをテーマにしよう。