4/18 恋愛マンガと
吉野朔実『恋愛的瞬間』講談社 がとても面白い。
大好きなライターのひらりささんがTwitterで推していたので買って読んでみたら、なんで今まで手に取らなかったんだろ~~~と思うほどすばらしい(大概の本は今までなんで読まなかったんだろ~と思っているような気もするけれど)。
このマンガは、主人公のハルタがヒロインの遊馬(あすま)に恋をするところから始まるのだが、そこに個人クリニックをするかたわら大学で恋愛心理学を教えている森依四月(もりえしがつ)と出会いが加わり物語は展開していく。
森依先生のクリニックで受付をすることになったっハルタ。クリニックには恋愛に対しての悩みが自覚的な人も無自覚な人もやってきて先生に話をしていく(往診みたいなものも多々ある)。
性欲的には男性を欲するのだけれど恋愛対象は女性という女性や、自分の感情をうまく出せずに自分の感情に嘘をついてしまい、いつも振られてしまう女性、不幸が幸福なねじれた女性、父親の不倫を知って万引きを意味なくしてしまった女の子など、本当にたくさんのいそうでいなさそうでいそうな女の人たちが登場する。
どの人たちも多少なりとは自分に似ているような気がしてしまい、こころが痛んだり恋愛がうまくいくと嬉しくなったりする。感情移入しがち。
その彼女たちをカウンセリングする際に、先生はウォッカなど強い酒を飲みながら仕事をしている。そのことがとくに詳しく描写されているわけではないのだけれど、そのスタンスがいい。
3巻でハルタは森依先生に今日は私がおごろうと言われたので、うきうきとバーに行ったところ仕事を振られる。どうしてだろうと思ったら、森依先生が診察室でしか飲まないと言っているお酒を注文してニヤリとしているので、今は往診なのだなと理解するシーンがありなかなか良かった。
諸般の事情で恋愛に対して積極的になれていないので、漫画を通して恋愛とは何なんだろうと考えるのは今の自分には合っていてとてもいいな。
何にも考えずに恋愛にうつつを抜かしたい…。
本を買います!