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4/16 哲学者はおもしろい

國分功一郎さんの文庫新刊『哲学の先生と人生の話をしよう』朝日新聞出版がおもしろい。

きのう紀伊国屋書店ウェブストアで注文していたものが届いてさっそく読み始めたのだけど、ページをめくる手が止まらない。
「この相談者さんのところを読んでから仕事に入るぞ~」と思っているのだけれど、ついおもしろくて次の相談もチラ見してしまい、けっきょく、國分先生の回答も読んでしまうを繰り返す始末。いやはや、我が自制心のなさたるや、、と思いたいところだけれど、國分先生の切れ味のいい回答を読んだことのある人ならば、途中で中断できないのは國分先生のせいだよ!と賛同してくれるよね?信じたい。罪深き哲学者だ。

人生相談なんてやりつくされたテーマじゃないか、何がそんなにおもしろいのかと思うかもしれないが、國分先生は相談者に対して「えっ、それは失礼なのでは…?」とこちらが心配してしまうような物言いをしたり、相談者が意図的/無意識的に文章にしていない部分に注目して回答を練り上げていることがこの本では多い。

月並みかつ東大教授に対して、一般人が偉そうなことを、ほぼ誰も見ていないnoteであれこれいうのはおこがましいけれど、行間を読む能力が非常に高いのだ。相手への想像力が高いと言い換えてもいいのかもしれない。

「こう書いているけれど、実際にはこのようにお考えなのではないでしょうか?」と見えない相談者に問いかける。そこを糸口に問題の解決を試みていく。

わたしは我が事のように痛いところを突かれたような気持ちになりつつも、その痛みは痛気持い感覚に近く、読む手を止めることができない。哲学は形なき対象の本質を追求する学問だと思っているので、相談者の記していない部分を掘り起こして答えていることにとても哲学を感じてそこが本当に最高だいすき。

友達に相談を持ちかけられることが、ごく稀にあるのだけれど、そのとき、見えているものだけで判断して、上辺だけの解決策しかいつも提示できないので、國分先生を見習って言葉にならない部分に耳を傾けられる人になりたい。國分先生の想像力を学びに今夜も続きを読もうと思う。

以下、日常の記録。
午前中にバナナパウンドケーキを作った。
いつもと同じだけど、なかしましほさんの『まいにち食べたい“ごはんのような”ケーキとマフィンの本』のレシピで。おいしくできた。
お昼は、高山なおみさんの『ごはん』より、「ひじき入そぼろの変わりビビンバ」ともやしとわかめのスープとキムチ。ひじき~は、はじめて作った割には味がバチッと決まってたいへん美味しかった。
ひじきをたくさん食べるのって煮物以外ではなかなか難しいからこれは定番にしたい。にんにくのすりろしを入れるので日にちを選んでしまうというのがちょっと悲しいけれど、テレレワークの間はバンバンつくって海藻をたくさん食べるぞ〜

本を買います!