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将来の夢はなあに?キラッと輝く未来のスターたちよ 【2児ママ先生、日々のつぶやき #7】

「将来医者になりたいんです」
「私は建築家になりたい」
「●●大学を目指してます」

えっ!まだ中一なのに、
そんな具体的なところまで考えてるの?
と、驚かされた放課後の教室。

そんな中、やってくるのはあの質問。

先生は、
どうして国語の先生に
なったんですか?



私が国語の先生になったのは……

日本語のうつくしさ、キラキラを
未来に繋いでいきたいと思ったから。



ぐっと、喉元まででかかって……


でも、言えなかった……

先生になってから、今の今まで
日本語の美しさを未来に繋いでいる!
なんて思える授業ができたことなんて
ただの一度もない。

いや、それがこの職業の
歯痒くて、悔しくて、
楽しいところでもあるんだけどね。
いくらでも、もっと!を追求できるからね。

ましてや、産育休復帰後は
授業の最低限の準備で手一杯

そのうえ、
急に休んで授業に穴を開けたり
駆け足で進めてしまったり……

こういうときってなんでか、
反省点ばっかりが浮かんで消える。


そんな私をよそに、
少女たちは無邪気に笑う。


「私、先生の授業好きですよ!」
「先生に担任持ってほしかった〜」
「来年は担任になってくれますよね?!」
「だめだよ、先生お迎えがあるもん」


え、なにそれ。
そんなふうに思ってくれてるの?

ふふっ、と思わず笑ってしまう。

まぁ、いいか。
今は背伸びをしなくても。

今こうやって、
今の私の気持ちを
今の私の言葉を
真っ直ぐに真剣に、
目の前の生徒たちに届けること。


未来のどこか、ふとした瞬間に
そういえばあのとき…って、
この子たちのどこかで、
私の言葉がキラッとひかる

そんなこともあるかもしれないし
全くないのかもしれない

それがまた、この職業の面白さ。


「私はねぇ、古文が一番好きなのよ」

えっ、と、こちらを見る少女たち。

「古文って、百人一首のこと?!」
「まぁ、そうね。
 大学では、古文ばっかり勉強してたよ」
「なにそれ!もっと聞かせて!」


さあ、このお話は、また今度。
そろそろ帰る時間だよ。

気をつけて帰って。
なんにでもなれる、
なんでもできる、
未来を輝くちいさな星たち。

日本語のうつくしさ、キラキラを
未来に繋いでいきたいと思ったから。



そうだった、そうだった。

私も今日は、すこしだけ。
ルンルン浮き足立って
帰路についたのでした。

🎀

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