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お姫様ごっこを始めてみたけれど。(1)

(1)お姫様ごっことはなんぞや。

お友達の強い薦めがあったので、「1日5分のお姫様ごっこ」という本を買って読んでいます。

1日5分のお姫様ごっこ 幸川玲巳 https://www.amazon.co.jp/dp/4763131303/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_heL7BbS183NAM

自分の本音=潜在意識を「姫」として、
自分の建前(義務感や常識など)の顕在意識を「執事」として名付けて、
自分の本音を表に出せるようになって、自分を大切にしているうちに、好きなことや楽しいことが起こるようになる、という内容の本です。(まだ半分ほどしか読んでいないので、読み違えがあったらごめんなさい)

「お姫様ごっこ」とは、この脳内お姫様と脳内執事の一人二役で、本音を言ったりその本音を受け止めたり、お世話したりする遊びで、確かに私も「こうあるべき」によく縛られてるし、潜在意識を解放すると良いって言うし、やってみよう!と、本を半分ほど読み終えた頃には素直な気持ちでそう思っていたのでした。


(2)実践してみよう。

その前に、今の私がお姫様になりたいかどうかと言われたら、別にそんなになりたいわけでもありませんでした。
ディズニープリンセスには憧れはないし「お姫様」と言われてもあまりピンと来ません。
じゃあ、今の自分がなりたいものは何なんだ。
そう考えると、今の私がなりたいものは、美人小説家でした。
美人芥川賞作家でもいい。美人三島賞作家でもいい。その辺りに憧れます。
こういうものは、自分がなりたいモノになりきった方がいいのではないか、と思ったので、まずは一流美人小説家になったつもりで過ごしてみようと思いました。


(3)一流美人小説家になってみた(脳内)

一流美人小説家なら、お世話をするのは執事ではなく書生がいいな。
そうだ、私は書生を飼うことに憧れていたのだ。
夏目漱石のように立派な髭を生やして、文机で執筆をしながら書生を飼う暮らし。
子供の頃から何度も夢想しては憧れたものです。

書生といえば年齢はだいたい大学生くらい。
というわけで、私はそのくらいの年齢の、若いけれど垢抜けない、素朴な感じの青年を想像しました。
高校時代はバレー部の補欠で、48グループのCDが家に4枚くらいあるタイプの人です。
脳内一流美人小説家の私は、朝目が覚めると、まだまだ起きない身体を無理矢理引きずってキッチンへ行きます。
そこには書生くんがいて「おはようございます、先生」などと言います。
「先生、お疲れですか? 大丈夫ですか? 今日の体調はいかがですか?」などと書生くんが聞いてくれます。(この辺の質問は1日5分お姫様のやり方のママです)
書生くんが聞いてくれたので、一流美人小説家の私はこう答えます。
「うん、まあね。まだ疲れてるよ〜。でも原稿が終わんないからね。すげー眠いけど頑張らないとね。とりあえずお茶飲むわ」
すると書生くんはこう言います。
「さすが、先生はすごいですね! お疲れ様です!」
その後もこの書生くんは、私が何を言っても「先生はスゴいですね」とキラキラした眼差しでこちらを見上げるだけで、そのピュアさに触れるうち次第に私は「あぁ、この子の夢を壊しちゃいけないな」と思い「何を言ってもスゴいしか言わないからこいつつまんねーな」と思ったり「こんなことくらいでスゴいとか頭湧いてんじゃねーの」と思ったりしてしまったので「あぁ、こんな本音、この子の前では言えないわ……。ごめんね、いい子なのに」とお茶を手にこちらを見る書生くんに大変申し訳なくなったりしてきたので、

書生くんとの暮らしは向いてない!!!

と、思い3分で同居をやめました。

(長くなったので(2)に続く)

次回予告:いよいよお姫様ごっこが始まる!


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幾島溫
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