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No.023 新時代を迎えた全日本剣道選手権大会


歴史的な一歩:初の男女同時開催


2024年11月3日、日本武道館で開催された全日本剣道選手権大会は、剣道界にとって歴史的な一日となりました。初めて男女の大会が同時開催され、剣道における新しい時代の幕開けを告げました。

2024年全日本剣道選手権:史上初の日本武道館での男女同時開催

男子の部:竹ノ内佑也選手、10年ぶり2度目の栄冠
- 竹ノ内佑也(警視庁・6段)が10年ぶり2度目の優勝
- 福岡大学附属大濠高校から筑波大学を経て警視庁に
- 第62回大会で21歳5カ月の史上最年少優勝記録を樹立
- 決勝では合屋龍選手(京都府警・6段)に対し小手、面の二本勝ち
- 準決勝では世界選手権準優勝の松崎賢士郎選手(茨城)を破る
- 優勝後のコメント:「優勝は意識せず、自分の剣道を貫けば勝てると思っていた。勝てない時期もあったが、その悔しさを1試合1試合にぶつけて楽しく試合ができた」

女子の部:近藤美洸選手、世界選手権に続く快挙
- 近藤美洸(警視庁・6段)が初優勝を達成
- 桐蔭学園から法政大学を経て警視庁へ
- 2023年世界剣道選手権大会個人戦優勝者
- 決勝では前年度優勝の渡辺タイ選手(熊本県警)に対し面、小手の二本勝ち
- 開始直後から積極的な攻めを見せる
- 優勝後のコメント:「優勝は目指していたが、1つ1つ、上を見すぎずに一生懸命やった。初めての決勝の舞台で日本一になれたのはすごくうれしい」

大会の特徴
- 史上初めて日本武道館での男女同時開催を実現
- 両大会とも64人によるトーナメント戦
- 1試合5分の3本勝負形式
- 女子の部の日本武道館開催は今回が初
- 警視庁から男女両部門での優勝者輩出

歴史的意義

今大会は、男女同時開催という新たな一歩を記すとともに、警視庁からの男女優勝という特筆すべき結果となりました。竹ノ内選手の10年ぶりの優勝と、近藤選手の世界選手権に続く快挙は、日本剣道界の新たな時代の幕開けを象徴する出来事となりました。両選手とも強豪校で培った基礎と大学での研鑽を経て、警視庁で更なる高みへと登り詰めた姿は、多くの若手剣士たちへの励みとなることでしょう。

新時代への期待


また男女同時開催という新しい形式は、運営上の変更ではなく、剣道における新しい価値観の創造につながるものです。

今後も全日本剣道選手権大会は、日本の伝統武道の最高峰として、そして新しい時代の剣道の指針として、重要な役割を果たし続けることでしょう。

大会に込められた「平等」「公平」「質の向上」という理念は、現代社会が求める価値観とも合致し、剣道の未来への明るい展望を示しています。

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