3-1-1 なぜ人の考えていることはそれぞれ違うのか(差別をなくす)

 お待たせいたしました。今日からはいよいよ、『新しい世界の一冊め』の第3章「日本の基本戦術編」についてのお話をさせていただきます。今回からは書き方を変えて、全て無料にいたします。やはり、スキと言っていただくことが、何よりも嬉しいと思ってしまいました。いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。

 それでは、早速。

 第2章「日本の基本戦略編」では、誰かが平和に統一しなければ世界が滅ぶ。他の国がやらないならば、日本が世界統一戦略を持とう、というお話をしました。そして、力あるものが支配するので、とことん力をつけよう、というお話をしました。

 第3章「日本の基本戦術編」では、具体的に、どうやって世界を統一するのか、そして、どうやって日本が力をつけるのか、というお話をさせていただきます。


なぜ、人の考えていることは違うのか

 世界統一という言葉が出た際、あなたは、「いやいや。人の気持ちなんて千差万別。まとまることなんか絶対ないよ」と思いませんでしたか。

 それではなぜ、人の考えはこんなにも違うのでしょう。一体、なぜだと思いますか。

 もちろん、遺伝子(欲している欲求の場所と量)が違うせいでもあります。けれども、一番の理由は、「見ている世界(コミュニティー)の広さ」と、「予想する未来の長さ」がそれぞれ違うからです。


見ている世界(コミュニティー)の広さ

 「見ている世界(コミュニティー)の広さ」というのは、知識の量だけではありません。世界のどこまでの範囲を考えて生きているか、どこまでの範囲を大事に思って生活しているかという、思考の面積のことです。

 自分のことだけしか考えない人。自分と家族のことまで考える人。クラスの友達のことまで考える人。学校全体のことを考える人。配属されている部署のことしか考えない人。会社全体のことを考える人。業界全体のことを考える人。日本全体のことを考える人。韓国のことだけを考える人。中国のことだけを考える人。アメリカのことだけを考える人。アフリカの子供達のことを考える人。

 つまり、同じ話題について話しているように聞こえても、それぞれの主語が違うのです。一方の人は、「会社の売り上げが落ちるだろう」と思って必死で説得しても、もう一方は、「俺は楽したいんだ」と思っている。その結果、お互いがいくら話し合っても折り合いがつかない、ということに繋がるのです。

 この、主語が違う人たち、「~まで」しか考えていない人たちが集まって、1つの世界(コミュニティー)ができているので、それぞれの常識が違うのです。
 ですから、同じ言葉で、同じ場所に住んでいながら、みなさんの常識は違いますし、常識が違うから喧嘩になるのです。


世界の狭い視野の例1

 例えば、自分のことしか考えていない方が、路上でタバコを吸い、排水溝に吸殻を捨てたとします。

 社会のことが見えている方は、副流煙で体や気分を害する他人の姿や、排水溝に捨てたおかげで排水溝が汚れたり詰まったりして住民が困る姿や、それを掃除してくれる方のありがたい姿が見えているから、腹が立つのです。

 人間は動物だ、ということが見えている方は、動物でしつけが出来ていなければ、その程度のことは当然するだろうと思い、しつけができるシステムを作らない限りは話しても無駄だろうと、そういう動物的な人たちには近寄らないでしょう。狂犬を見る目つきです。

 そして、その反応を見た、自分のことしか見えていない方は、文句を言われて腹を立てたり、避けた人を見て、自分が強いと誇らしい気分になったりするのです。


世界の狭い視野の例2

 また逆に、権力と取り巻きしか見えていない、お金持ちや政治家や有名人や宗教家の方は、自分の周り以外の国民や、一般人の気持ちが見えなくなります。

 自分に賛同するコミュニティ内だけを見てしまって、他の世界が見えていないからです。

 ただ、この場合、このコミュニティの中は、比較的平和です。1人の圧倒的なカリスマの意見にみんなが従えば、話している主語が1つしかないからです。範囲が大体同じところに固まるのです。これは大事なことなので、ぜひ覚えておいてください。


みんな、自分が「正しい」と思っている

 もっと小さいことでいえば、ダイエットで成功している方は、なんでみんなダイエットしないんだろうと思いますし、食事が好きな方は、おいしいものを食べないで何が楽しいのだろうと思いますし、グルメの方は、あれを美味しいといっているなんてもっと味覚を磨いた方がいいよと思いますし、ボディメイキングが好きな方は、体に悪い食事を食べるなんてバカだなぁと思います。
 みんなが自分のことが正しいと思いながら話をしているのです。

 「正しい」と「正しい」の衝突は、争いに繋がります。みんなが、相手はどのくらいの世界(コミュニティ)で生きているのか」を考え、認め合えれば、「役割」以外のことに関しては、喧嘩なんか起こりません。
 けれども、生憎、お互いが、相手の住んでいる世界(主語)をわかってやれないので、そういうわけにはいかないのです。

 日本人が日本のことしか考えないのも、韓国人が韓国のことしか考えないのも、中国人が中国のことしか考えないのも、全て同じ理由です。白人が白人のことしか考えないのも、黒人が黒人のことしか考えないのも、全て同じ理由です。

 ただ、「事実」として、これからも、「感情」だけで物事を判断する限りは、何千年経っても差別はなくなりません。仕組みが変わらなければ、そこまで高尚なことを、「動物」である人間に対して求めることは無理です。そんな難しいことを求めれば、結局は、世界を平和に統一することなんてできません。

 結果、「差別はダメだー」と言いながら、自分に逆らう人たちを弾圧し合う。そういう世の中が、この先も続いていくでしょう


 次回は、人の考えが違うもう1つの理由である、「予想する未来の長さ」についてお話した後、差別をなくす戦術についてのお話をさせていただきます。

 本日も、お読みくださいまして、誠にありがとうございました。

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