日本の基本戦略(2-2)
日本の「新しい世界」への戦略
僕らが幸せになるには、最終的には、「全ての争う力のあるモノ」が味方になり、幸福にならなければいけません。
では、日本はどのような戦略を採れば良いのでしょうか。
僕は日本に生きているので、日本発の、日本にしかできない戦略を立てました。けれども、本当は、国はどこでも構いません。違う国に生まれていたら、違う国での戦略があります。
大事なことは、世界はいずれ統一されるということです。
そして、今のままでは、力のある国が衝突して、武力により統一されます。これは、今までの歴史の通りです。さらに、これでは、人類は疲弊したというのに、敵は相変わらず存在し続けます。
ならば、いっそのこと、日本が世界を統一すればいい、というのが、僕の戦略です。
これは、トンデモ話でも、気が狂っている人間の戯言でもなく、実現可能で、世界が平和になる唯一の方法といっていいでしょう。
孔明の天下三分の計も、当時の人からは笑われていたのかもしれません。
結局、国というのは意識の問題なのです。
世界を1つの国、各国を1つの都道府県という常識が、全人類の頭に染み込むようになれば、世界を統一することは可能です。
日本が大阪、アメリカが東京、中国が福岡というイメージで常識に刷り込まれれば、どこの国の誰が困っていても、久しく助けたいと思うようになります。
もちろん、問題は山ほどあります。けれども、いずれは世界が統一されるのです。いつまでも続く争いと、ゆっくりと幸福を探すことも出来ない世界より、みんな平和に、みんなが幸福になる世界の方が、あなたが生きる、この世界のゴールにふさわしいと思いませんか。とかく、敵がいる世界は生きづらいです。
とはいえ、この世界統一戦略を掲げても、人間全員が今より幸せになってもらおうとする戦略だというのに、世界は、僕たちの戦略には、耳を傾けてくれないでしょう。
なぜなら、ほとんどの人間は、情報を持っていませんし、変わりたくない欲求と、自分中心の欲求を持っているからです。
どんなまともな意見も、耳障りが悪いことにはかないません。
理論でわかる人間は、2割しかいません。
では、どうすればこの戦略に耳を傾けてくれるのでしょうか。
答えは、日本国が「力」を持ち、しっかり聴けば納得できる「理想」の旗を、大きく振り続けることです。
世界統一の「理想」の旗
この、日本の世界統一戦略において、「理想」と「力」は、密接に繋がっています。
「力」だけをつける戦略も考えられますが、これは絶対に戦争に結びついてしまいます。「理想」に向かわなければ「力」が得られない戦略であれば、「力」が暴走する可能性を大幅に減らすことができます。その戦略を、順番にお話していきましょう。
まずは、「理想」の旗のお話です。
現在の世界の戦略としては、中国が嘘と言論統制で固めた「中国中心主義」、アメリカが自由主義という名の「アメリカファースト」になっていますが、2国とも、「世界平和」を掲げています。日本も同じく、「世界平和」を掲げています。
けれどもこれは、実態がよく見えません。第1章でお話した、言葉の罠です。これは「情報」ではありません。単なるニュアンスです。正確には、アメリカと中国は、「自分たちの利益を中心とした上での世界平和(なので、戦争が起きても良い。むしろ自国のために戦争をコントロールする)」の旗を掲げています。日本は、「自分たちが生き残りながらの世界平和(戦争は嫌だけど、自国が関わっていなければ仕方ない)」を掲げています。
日本は、この中身のよく分からない、耳障りだけが良い旗をおろし、正直で信頼されることを目標とした、「人類全体の幸福」を掲げましょう。それが「理想」の旗です。
この人類全体には、日本人だけではなく、アメリカ人も中国人も、黒人も白人もエスパニア系もアジア系も、全員が入っています。争う力のあるモノは全員入っています。
もう少し、「理想」の旗について、詳しく説明します。
日本国は、日本国民のことだけを考えるのではなく、他の全ての国の人類と文化を尊重しながら、世界をゆるく統一し、日本だけでなく、人間全員の幸福と、最低限の生活を守るために国を動かすのです。
「全人類の幸福」を、人間社会のゴールとして掲げ、積極的に、日本国民の幸福と、人類を守る力と、世界の幸福を増やすことを国策とし、世界中に信頼と安心を与え、一緒に生きようと思ってもらい、ファンを作るのです。
平和が良いというのは、日本人だけではありません。韓国人も、中国人も、アメリカ人も、ロシア人も、各国政府以外、動物である以上、全員一緒だと思います。
世界を統一とはいっても、実際は日本国が統一する必要はありません。統一するのは人間全員です。統一する人は、いかに日本が好きで、「個人」では日本人でも、「役割」としては世界人になれば良いのです。
決して、どこかの国だけが儲かる仕組みを作るのではなく、世界で一番困っているところから順番に助けていき、お互いが利益を得られるような仕組みを作れば良いのです。
ただし、現段階で他国の方をどんどん入れていこうとなると、各国のバランスだとか人権問題がとかで、目標に向かうスピードが遅くなります。ビジネスでいう「中小企業の強みは、成長と決定のためのスピードや!」というあれを捨てることになってしまいます。
なので、基本的には日本人がおこなっていきます。そして、誰かに文句を言われる時間も勿体ないので、日本がお金を払います。
もちろん、他国で文化が習熟したり、天才が現れた時には、世界人であるのなら、迷うことなくこの統一事業に参加していただきましょう。「役割」において実力があるのなら、どこの誰でも引き入れましょう。
最終的な目的地としては、国連という国の集まりでは無く、1つの世界として、世界政府(グローバル・ガバメント)を設立することを目指します。
日本が中心でおこなっている間は、日本の国家予算の1割から5割を、人類庁(キャッチーな名前を考えるのは苦手です…。世界にわかるような英語名の部署、よろしくお願いします笑)という名前で注ぎ込み、世界が1つだということが常識レベルで根付いてきたら、グローバル・ガバメントを設立し、各国から国家予算の約1割をもらって、「全人類の幸福」のために使用する。詳細は変われど、こんな感じが「理想」です。
この「理想」を世界に聞いてもらうためには、「力」が必要です。(力が無いと、どんなに新しくて良いことを言っても、この本のように誰も見てはくれません。笑) しかも、他国が「理想」に参加してくださるには、乗ったら利益が無いと、聞いてすらくれません。
そこで、「力」と味方の作り方についてお話します。
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