3-1-2 人は未来のことをあまり考えない(差別をなくす)


 差別を無くすための仕組みについて。前回は、人それぞれで考え方が違うのは、「見ている世界(コミュニティー)の広さ」と「予想する未来の長さ」が違うからだ、というお話をしました。(本当はもう1つあるのですが、それは、3-2「教育」でお話します)

 今回はその後編、「予想する未来の長さ」についてお話しいたします。

 あなたは、どれだけ過去の歴史を知っているでしょうか。そして、どれだけ未来のことを見越して生きているのでしょうか。


事件直後の反応と、それ以降の対応

 例えば、今日、有名人が自殺しただとか、残虐な動画が上げられたとか、「感情」を揺さぶられる事件が起きたとします。その事件について、すぐに「感情」で騒ぐ。これは、人間の「本能」としては当然です。

 何かが起きるとデモに参加し、ネガティブキャンペーンに参加し、SNSで拡散し、情報の正確さも、誰からの情報なのかもろくに調べず、自分の頭で考えることもなく、相手のことも考えず、ただ直情的に怒ることが正義だと信じて疑わない。そして、数ヶ月経つと忘れ、またそういう事件を見つけては騒ぐ。それが普通の、動物としての人間です

 そういう方には、一年先のことを考えている方の考えはわかりません。十年先のことを考えている方、百年先、千年先を考えている方の考えはわかりません。自分の考えられる範囲より先の未来のことを考えている方の考えは、そもそも自分の頭の中にないので、わからないのです。

 ただし、刹那(瞬間瞬間)で生きている方は、千年先のことを考えている方よりも、刹那の決断力においては優れている事も多々あります。先のことを考えていないので、選択肢がそもそも少ないからです。思考の拙さが、思い切りの良さという利点になる時もあります。単に、特徴が違うだけです。


未来を見ることは難しい

 とはいえ、未来を見られる方は、距離が長くなるほど、人数が少なくなります。自分の理想のために、「感情」を押し殺して、「情報」で判断する。そんな、動物の「本能」に逆らうことができる理性的な人間は、パレードの法則通りだとすれば、2割程度でしょう。
 そうでなければ、現在、資産を3億円以上持っていない方や、資産を各国に分散投資していない方が、平常心でいられるはずがありません。みんな、自分の未来が見えていないのです。

 さらに、自分の一生よりも長い未来を考えられる人間は、ほぼいないでしょう。
 なぜなら、そんな先のことを考えても、個人の利益には繋げにくいからです。それゆえ、歴史は変わらず、繰り返しながら進んでいくしか方法がなかったのです。

 未来のことがあまり見えていない人は、誰かの思惑通りに「感情」を動かされ、気づけば自分が搾取される、生きにくい世の中に住むことになるでしょう


誰もゴールを知らない世界

 ただ実は、あなたを思惑通りに動かしている影の黒幕もまた、「世界の最終的なゴール」は見えていません。ただ、世の中の流れ方はわかっています。

 そうなると、力のある黒幕は、自分の一生の強欲や、子孫の繁栄を目指して世界を作っていきます。権力者であって、しっかりと未来を見ることが出来るのならば、あなたもそうなると思います。子供にもそういう教育を施します。

 とはいえ、未来を見られない人は、操られていることに気がついても怒るだけです。気づいても、自分で自分を変えられる方は、ほとんどいないでしょう。
 なぜなら、現行の制度で自分の人生を好転させるには、大きな意志を持たなくてはならないからです。けれども同時に、あなたに力を持って欲しく無いと思っている、既得権益を持っている敵も沢山いらっしゃいます。

 妨害され、洗脳され、それでも日常をそれなりに暮らしている。そのうちに、未来を見られない方は、彼らと戦う力を身につけるための努力をするよりも、今日楽しければいいやと思ってしまうでしょう。そうして人々は、より短絡的な娯楽に走っていくのです。

 
 結局、仕組みを変えなければ何も変わりません

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