DIY・改装可能な賃貸物件の選び方vol.2「賃貸でDIYするってなあに?」
こんにちは!omusubi不動産です。私たちが扱う賃貸物件にはセルフリノベーションや改装をしてもよい、いわゆるDIY・改装可能な物件が多くあります。
なんだか最近言葉だけはよく耳にするDIY賃貸!
「それって面白そう」「興味はあるけどどうしたらいいんだろう」「なんだか意外と大変なんじゃないかな??」
などなど色々な興味や懸念点があると思います。
このコラムではわかったようで、よくわからない賃貸でDIYするという暮らし方について、少しでもヒントになればと思い、筆者の独断と偏見で書いていきたいと思います。
今回は「賃貸でDIYするってなあに?」です。
〜DIY賃貸物件の選び方「賃貸でDIYするってなあに?」〜
1、賃貸暮らしについて考えてみよう
引っ越しの時にファミリーでペンキを持って家をペイントし直す、なんてシーンが海外の映画である通り、諸外国では自分の家をDIYで改善するというのは比較的当たり前に行われているそうです。
しかし日本では「原状回復」という、なんだか脅迫感すらある言葉によって壁に画びょう一本刺すことさえ、ためらってしまうのがほとんどではないでしょうか。
入居者さんに対しては原状回復というルールがある分、オーナーさんもかなり広範囲にわたって物件のメンテナンスを求められます。
入居の時点でキレイになっているだけでなく、細部にわたってキッチリ補修してくれるのでちょっと水が出ないなど5分程度いじれば直るような故障でもオーナーさんに言って業者さんを呼んで修理してもらうことができます。
日本の賃貸は大家と店子という関係性が強く「貸してあげてる」感覚のオーナーさんと「貸してもらっている」感覚の入居者さんという心理構造が続いており、その最たるものが礼金=「貸していただくのでお礼です」 という風習がまだ残っていることです。
戦後しばらく続いた、
賃貸物件数<入居希望者数
という時代はこれが当たり前でした。しかし今は違います。ただでさえ空き家が問題になっているのに、人口減少の時代に突入した今、2040年には40%、2050年には55%が空き家になると言われています。つまり今は完全に
賃貸物件数>入居希望者数
となっています。需要と供給のバランスが崩れているのに特にオーナーさんの心理構造があんまり変わっていない。
これが今の日本の賃貸業界の現状です。
地方都市を中心に空き家がモンダイになっています。出展:浜田市
2、DIY賃貸はこれからの賃貸の当たり前のカタチ
2-1 オーナーの現状
このような状態が続いているため、特に古い物件のオーナーさんを中心に
・リフォームしないと貸せない
・古い物件ほど内装費用が高い
・内装しても貸せない、割に合わない
・放置
という流れが生まれてしまい、古くて味のある物件が壊されたり、空き家に拍車がかかったりしています。
2-2 住まい手の現状
一方で若い住まい手さんの気持ちも時代とともに変化していて
・そもそもバブル時代ほど給料が良くないっす!
・夢のマイホームとはあまり思わない
・家とローンにしばられるより、身軽に移動したい
・だけど家の空間にはこだわりたい
という方が増えています。
2-3 貸主・借主ともにハッピーになるDIY賃貸
そこで生まれてきたスタイルがDIY賃貸です。
<オーナーさんのメリット>
・内装しないでOK
・その分家賃を下げる
・お部屋をキレイにしてもらえる
・ハイリスクハイリターンの貸し方ではなく、ローリスクミドルリターンの貸し方
<入居者さんのメリット>
・家賃を安く借りられる
・持ち家じゃないのに自由にDIY・改装できる
・原則として原状回復がいらない
・いきなり高額なローンを組んで家を買うよりリスクが少ない
実際に国もDIY・改装可能物件のあり方について検討を初めており、国土交通省が「借主負担DIYの賃貸借」という新しい指針(ガイドライン)が提示し始めております。
2-4 omusubi不動産が定めるDIY賃貸のルール
そこでomusubi不動産が定めているDIY賃貸のルールは
・現状有姿(特に修理せずそのままの状態)で賃貸
・入居者はDIYができる
・DIYは事前にオーナーのOKが必要
・OKもらったDIYは原状回復不要(OKもらっていないDIYや、火事で焼けちゃった場合は原状回復アリ)
です。
3、DIY賃貸物件を借りるときにするべきポイント
DIY・改装可能物件はこれからのスタンダードになっていくはずです。
では実際にDIY・改装可能物件を借りるときにどんなことを意識すればよいのでしょうか?
3-1 部屋のイメージをざっくり固める
北欧風にしたいのか、古民家風にしたいのかなどなどお部屋のイメージを固めましょう!
雑誌を眺めたり、好きな雰囲気のカフェなどにいきながらぼんやり考えるのがオススメです。
【オススメ書籍】
・Kume MariのDIYでつくる家、つくる暮らし DIY LIFE(Kume Mari)
・インテリア練習帳(石井佳苗)
・団地リノベ暮らし(アトリエコチ)
3-2 予算を決める
omusubi不動産の場合ですが、DIY・改装可能物件は一般の物件の7割くらいの賃料で募集されています。ですので賃料+大体3割くらいの予算を目安にして頂くとよいかもしれません。
もちろん、それより高くコストをかけてがっつりリノベーションしてもよいですし、安価で簡単なDIYをするのもOKです。
3-3 内覧でみるべきポイントは水回りと躯体、インフラ
DIY・改装可能物件で心配なのは物件が故障したり修理が必要な時です。omusubi不動産で募集する場合、いくらDIY・改装可能と言っても水回りの配管、躯体、ガスや電気などのインフラについて故障等が生じた場合はオーナーさんに直して頂いています。
ただし、それはあくまで故障した時ですので、実際は使えれば古いままの状態でお貸ししています。
これは経験的にですが、壁や床、キッチンくらいまではDIYでも改装できる方が多いです。もちろん、中にはお風呂等もセルフリノベーションで直して使っている方もいらっしゃいますが、これはレアケース。
なのでお風呂やトイレなどの水回りの状態が納得できるのであれば、内装が古くてもGOしちゃってください。
逆に水回りがちょっとなあという場合は要検討ください。
3-4 まずは手を抜いてDIYする
DIYで改装するといっても多くの場合入居者さんはプロではありません。一方で借りて頂ける方の多くはプロの仕上がりを目指してDIYをされます。
もちろんキッチリDIYしたいという気持ちはよくわかりますし、お貸しする方としてはすっごく嬉しいですしとてもありがたいのですが、DIYでの改装期間中も賃料が発生してしまうという現実があります。
ですので、
・クロスは剥がさずにその上からペンキをぬっちゃう
・床材は置くだけ
・どうしてもキッチリやりたいところは潔くプロに依頼する
というのがDIYビギナーさんにオススメの方法です。
omusubi不動産の殿塚がDIYしながら住んでいた自給ハウスのトイレ。ベニヤ板にカッティングシートを貼って置くだけという超手抜きDIYでしたが個人的にはこれで満足でした。(左:before 右:after)
3-5 とにかく楽しむ
実際これが一番大事です!1週間のDIYでもつまらなければ辛いですし、1年かけてでもこだわりの部屋ができた時の達成感を楽しんで頂ける方もいます。
楽しむ際のポイントは1人でやらないこと。鍋と飲み会×壁ペイントパーティなどを企画して、友達などと楽しみながら作業するのもコツですよ!
4、賃貸でDIYするために大事なこと。まとめ
・DIY・改装可能賃貸はこれからスタンダードになるはず
・躯体・インフラの故障はオーナー負担、内装は入居者負担でDIYというのがルール
・予算・イメージを固めよう
・DIYはとにかく手を抜く
・こだわりたい部分は潔くプロに依頼する
・楽しむ!
以上です!
DIY賃貸に限らず、家を探す際に大切なのはどんなライフスタイルをしたいのが考えること。
omusubi不動産では、DIYに関するの一連のアクション(物件探し、職人さんのご紹介、イベント企画のお手伝い)などもご相談にのっています。
良い物件が無くてもご興味がある方がいれば、まずはお気軽にご相談くださいね!
※こちらの記事は2014.12.11発行の情報を元に作成しています。
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