篤があつしに変わるまで 22 『エピローグ』
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全22回。
随分と長く続けてきたこの『自伝』も、今回が最終章である。
と言いつつ、あと2回、番外編として『本と書店と車と涙』というエッセイを書いて、ついに発売された処女作、
『Excel95で作るVBAアプリケーション~VBAで作る販売管理システム~』
このときのボクの浮かれぶりは、番外編で紹介させていただくとして・・・。
今でこそ、個人でホームページを運営したり、ブログを書いていたら、それが編集者の目にとまっていきなり書籍デビュー、なんて話もあるようだが、インターネットのなかった当時は、雑誌で記事執筆を数年経験してから書籍デビューというレールがあった。
そう考えると、いきなり書籍デビューを果たしたボクのケースは極めて異例なのかもしれない。
このデビュー作は、大ベストセラーとはいかなかったが、当時のエクセルのVBAユーザーの数を考えると出来過ぎとも言える2万部を売り上げ、7刷まで版を伸ばした。
不運の連続のように思われた半年間であったが、実は、そのすべてが土壇場の逆転劇を生む下地であった。
本当に感慨深い8ヵ月・・・。
このときにボクが学んだのは、不運や不幸を嘆き悲しむのは仕方のないことだが、絶対にやけになったり、諦めてはいけないということだ。
「神様は、乗り越えられない試練は与えない」という。
そう。そのときは不幸だと感じても、乗り越えたときに、実はそれが幸運へのプロローグだったことに気付く。
人生、そんなことも少なくないのではないかと思う。
それに、世の中には失敗しない方法が2つだけある。
1つは、「何もしない」こと。
そんな人生を歩みたければ、それはその人の勝手。
そして、もう1つは、「成功するまでやめない」こと。
人間、常に「今が一番若い」のだ。
残りの人生の中で、今より若いときは二度と訪れない。
その若さを武器に、今後も幾多の不運を乗り越え、成功するまでやめない積極性を見失わないようにしたいと考えている。
どちらかというとネガティブかつ控えめだった「篤」が、ポジティブかつ行動的な「あつし」に変わるまでのお話はこれでおしまい。
今日も「あつし」は頑張っている。
それも当然。
今の「あつし」が、人生の中で一番若く、活力に満ちているのだから。
- あなたが無駄に生きた「今日」は、昨日死んだ人が痛切に生きたいと願った「明日」である -