「アフリカの奇跡」、ルワンダのデジタル教育・マルチリンガル教育がスゴイ⁉
みなさん、こんにちは!Selan広報担当のHanaです:)
これまでSelan公式Noteでは先進国の教育を主に取り上げてきましたが、今日は新興国であるアフリカのルワンダについてお話したいと思っています!
実は、民族紛争により国民の約2割が虐殺された1994年に起きたルワンダ大虐殺から復興すべく、ルワンダの発展はすさまじいスピードで進んでおり、”アフリカの奇跡”とも言われています。
教育を第1優先とした政府の政策
ルワンダのエドゥアール・ンギレンテ(Edouard Ngirente)首相は、知識に基づいた経済の実現を目指す政府にとって、教育の質向上は最優先課題だと語っています。
さらに、ルワンダ政府は2019年7月から初等・中等教育の教員の給与を10%増額することを発表しました。
学校卒業後3年間勤続している小学校の教員と、5年間勤続している中等学校の教員に対して、学生ローンの返済を猶予することも合わせて発表し、政策として学校教育の先生に投資することで教育の質の向上を目指していることが伺えます。
IT国家を目指すルワンダの学校では1人1台ラップトップが与えられる!
勝手なイメージですが、アフリカでは日本などの先進国と比べて子どもが電子機器を使いこなしているイメージはあまりないように思います。
しかし、そんな印象を覆すのがルワンダのOne-Laptop-Per-Child(子ども1人に1台のラップトップを)というデジタル教育政策です!
その名の通り、全ての公立小学校の子どもたちに1台ずつラップトップを与え、授業でその使い方などを学びます。
ルワンダの紙幣には子どもたちがラップトップを使用して学んでいる姿が印刷されています。
子どもたちへの投資の大切にし、教育こそがルワンダの未来を創っていくのだという政府の強い意識が伺えます。
実際にルワンダのデジタル教育も功を奏し、「ビジネスしやすい国ランキング(世界銀行)」でアフリカ第2位に輝くなど、IT企業を中心としたスタートアップ支援で、IT立国への道を着実に歩んでいます。
小学校から英語教育が義務化
ルワンダの公用語はご存じでしょうか?
実は、ルワンダで「公用語」と定められている言語は、なんと4つもあります。
キニヤルワンダ、英語、フランス語、そしてスワヒリ語です。
驚くことに英語も公用語なんですね!
2009年にキ二アルワンダ語とフランス語に加え、英語も公用語として加わりました。
これに伴って初等教育からの英語教育が義務づけられています。
この英語教育の実施に当たっては、教員の英語の習得が追いついていないこと、また、特に農村部において英語テキストの供給が追いついていないことが課題となっているようです。
しかし、特に都市部では小学校1年生からすべての授業が英語で行われているとのこと!
ルワンダはもともとベルギーの統治を受けていたこともあり、現地語以外の公用語としてフランス語を使用していました。
ですが2009年、英語も公用語に加え、さらに多くの場面での言語を英語に切り替えた為、ルワンダは多くのトリリンガルを生み出しアフリカのなかでも言語の面でユニークなマルチリンガル国となりました。
最近アフリカでの国際会議がルワンダで開かれることも多くなってきましたが、この背景の外的な要因として、英語とフランス語のどちらも公用語となっていることがあるのでしょう。
まとめ
さて、ルワンダの教育いかがだったでしょうか??
デジタル教育への投資と、マルチリンガル教育に力をいれ、隣国との差別化をすることで、経済や文化などの面で今後素晴らしい「人的財産」を生み出していくことが期待されます。
遠い国のルワンダ、教育を通して暗い歴史を乗り越えて明るい未来に向かっていく1本の道筋が見えたような気がします。
では、また次回お楽しみに★