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恋を失くした話
タイトルの通り、恋を失くしました。
失くしたのは、わたしではなく、
高校生の頃からもう7年近く仲の良い友達、
いや親友と呼べるほどの彼女。
遠距離恋愛をしていて、一年を目前に
突然のお別れを告げられたそう。
私はこんな時いつも思うことがある。
失恋を前にして、友達という存在である私は
なんて無力なのだと。
私は彼女の親友だから
明るく声をかけてあげること、
胸につっかえる言葉をいつまででも聞くし、
近くにいれば涙も拭えるけれど、
そのすべて、本当は私にして欲しい訳じゃない。
涙を流す理由の張本人に、
もっと聞いて欲しい話があっただろうに。
もっと聞きたかった話があっただろうに。
もっと知りたかった魅力と
もっと寄り添いたかった価値観があっただろうに。
電話越し、涙が止まらない彼女に
届ける前向きな言葉とは裏腹に
私の心に湧き出る言葉達。
現在、23歳の私達。
『後悔は先に立たない』
そんなことはもうよく分かっている。
『また新しい人ができるよ』
そんなことも充分に知っている。
『一人の時間も楽しんで次の恋に』
わかっているんだよね。
その全てを今までの恋や愛で知っているけれど
幾度経験しても耐性のつかないこの痛み。
これをまた《時間》で流すことも知っているのだ。
だからこそ、私からはこう伝えるよ。
“幸せに生きよう”
彼を追いかけて東京に行こうとしたあなた。
それも美学。
結局は電話でちゃんと終わらせたあなた。
それもまた美学。
だから、“幸せに生きよう"
あなたが幸せだと思う方向に生きてね。
それと、私はあなたがずっと大切よ。
ひとりだなんて、選ばれないだなんて、
決して思わないでいてね。
大丈夫、あなたは素敵。