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問題と解決をセットで挙げる
「問題解決」ということがよく言われます。学習指導要領の情報科のページにも何回も出てきます。けれども「それがどんなもので、どうすればそれができるのか」については、あまり語られることがありません。
1行作文で「問題解決」を扱うには、どうすればよいか、私は考えましたが、「問題」を与えてしまったのでは意味がありません。たとえば、
○ 腹がへったら → 飯を食う
○ 虫に刺されたら → ムヒを塗る
○ 問題が発生したら → 解決する
こんなんじゃしょうがないですね。大事なことは「問いを立てる」ことだと思いまして、そしていろいろ考えて、次のような教材を作ってみました。
(1) 次の物語の中で「どんな問題が発生したか」ならびに「その問題をどのように解決したか」をそれぞれ1行で書いてみよう。
ア.桃太郎 イ.三匹のこぶた ウ.白雪姫
エ.かぐや姫 オ.鶴の恩返し カ.・・・
(2) (1)をもとに、その物語に新しいタイトルならびにサブ・タイトルをつけてみよう。
まず、発生した問題とその解決策を「具体的に」書いてください。そして「そこに焦点を当てた」タイトルとサブ・タイトルをつけてください。
読み方・感じ方・捉え方は人それぞれですから、常識にとらわれず自由に考えて構いません。でも、元の話を変えたり、新しい話をつけ足したりしてはダメですよ。また、問題と解決とタイトルとサブ・タイトルの4つが同じ方向を向いていなければダメですよ。
例を1つ示しましょう。「桃太郎」の例文です。
問題 : 1人と3匹でどうやって鬼の軍団に立ち向かうか?
解決 : 家来の特技を生かす
(犬はかみつく、猿はひっかく、雉はつっつく)
タイトル : 桃太郎の組織力
サブタイトル : 部下の特技の活かし方
桃太郎の話の中で、他にもいろんな問題が発生して、いろんな方法で解決しましたね。ですから、上に書いた以外にも探せばいろいろ見つかるはずです。みなさんもいろいろあれこれ考えてみてください。
実際に情報科の授業でやらせてみると、生徒たちのウケはいいです。楽しそうにやります。理由(根拠)や 反論という話からはちょっと外れますが、4つのものをセットで挙げるという感覚は意外と大事なんじゃないかという気がします。
お遊び気分でやってみても楽しめますよ。他の文章例は以下をどうぞ。
《 文章例 》
ア. 問題 : イヌ・サル・キジをどうやって仲間に引き込むか?
解決 : きびだんごで買収する
タイトル : 桃太郎の軍事力
サブタイトル : 金が無くては戦はできぬ
イ. 問題 : オオカミの襲撃からどうやって身を守るか?
解決 : 侵入口(煙突の下)で待ち構えて、熱湯をあびせる
タイトル : 三匹のこぶたのサバイバル術
サブタイトル : 防災は日ごろの備えと臨機な対応から
ウ. 問題 : 白雪姫の心と唇を奪いたい
解決 : 白雪姫を助けてヒーローになる!
タイトル : 王子の陰謀
サブタイトル : 女の嫉妬も使いよう
エ. 問題 : 言い寄ってくる男どもをどうやって追い返すか?
解決 : この世に存在しない宝物を持ってこさせる
タイトル : かぐや姫の異文化体験
サブタイトル : 私には帰るべき家と進むべき道がある
オ. 問題 : 助けてもらった恩をどうやって返すか?
解決 : きれいな人間の女の人に化けて結婚する+α
タイトル : 恩返しはほどほどに
サブタイトル : 物や金で返すと相手は本当にうれしいのか?
みなさんも他の物語で、あるいは同じ物語で問題解決してみてください。
◇ ◇ ◇
〜 1行作文 〜
▷ 問題と解決をセットで挙げる + 問題解決とは?
▷ コンビニって便利だよね
▷ ポツダム宣言を要約する