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これからの大学入試を攻略する鍵

(2016年4月27日)

 「学力の3要素」は、

  1.  知識・技能
     … 答えが1つに決まるように作られた問題に、その通りの答えを出す

  2.  思考力・判断力・表現力
     … 答えが1つに定まらない問題に、自分なりの答えを出す

  3.  主体性・多様性・協働性
     … 答えのない問題に取り組む

 文部科学省下の関連組織では、今そのように謳っている。

  1.  知識・技能
     「知識」とは「関ヶ原の戦いは西暦何年か?」のような暗記型の問題で、「技能」とは連立方程式を解くような計算型の問題。これまでの大学入試問題の多くが、これに該当する。
     ところで、これは「力」ですらない。「力」が出てくるのは、その次だ。

  2.  思考力・判断力・表現力
     これまでの大学入試でいうと、小論文がこれに当たる。答えが1つに決まらないけれども、いくつかの想定された答えがある。
     これは「力」である。そしてここまでは「一人の力で成し遂げる」ものである。

  3.  主体性・多様性・協働性
     これからの大学入試の目標地点が、ここ。これまでの大学入試では、ほとんど無かったもの。ほとんどの人にとっての未体験ゾーンである。
     ここに至って、答えは無い。サンプル問題を示そう。

○「主体性・多様性・協働性」をどのように捉えるか。
 あなた(受験生、高校教員、大学スタッフ)の立場で論ぜよ。

 3.では、このような問題に答えることが求められる。だから、「それってつまりどういうことですか?」と人に答えを聞こうとしたら、その時点でアウトである。
 ではどうすればいいかというと、まさに「主体性・多様性・協働性」をフルに生かすしか打つ手はない。すなわち「みんなと一緒に(協働性)、いろんなアイデアを持ち寄って(多様性)、その過程を全員が楽しむ(主体性)」、その姿勢が問われるということだ。

○「主体性・多様性・協働性」をどのように捉えるか。

これが、これからの大学入試を攻略する鍵である。

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