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アジアで鉄道旅


ヤンゴン環状線(ミャンマー)

 2017夏、ミャンマー旅行の最終日、昼頃にホテルをチェックアウトして、夜中のフライトまで時間があるので、ヤンゴンの環状線に乗ってみた。1周45.9kmの間に39駅あって3時間で1周します。
 参考までに東京山手線が34.5kmの間に29駅あって1周60分、大阪環状線が21.7kmの間に19駅あって1周45分ですから、それと比べるとヤンゴン環状線はやや広めの範囲をだいぶゆっくり走るということになります。

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 ヤンゴン環状線を1周する切符(ヤンゴン中央駅発ヤンゴン中央駅行き)はヤンゴン中央駅でしか買えないということで、まずヤンゴン中央駅に向かいました。一角にさすがに今は使われていない蒸気機関車が展示されていました。途中、線路に洗濯物が干してあったり、途中の駅のホームは市場さながらだったりと、ヤンゴン市民の日常が垣間見れます。

泰緬鉄道(ミャンマー)

 2017夏、タンビュッザヤの泰緬鉄道博物館と日本人墓地を訪れました。第二次世界大戦時に日本軍がミャンマー(ビルマ)とタイの間に造った泰緬鉄道のミャンマー側の起点だった場所です。
 数年前にヤンゴン(ラングーン)の日本人墓地を訪れたこともあります。日本人墓地はどちらもきれいに維持されています。連合軍墓地とはだいぶ違います。
 この博物館、英語名は「The Death Railway Museum」と言います。ここでいう「Death」とは現地のミャンマー人とイギリス人捕虜が多数亡くなったことを指します。一方で日本人は悪者扱いでした。それもまた事実でしょう。
 博物館の敷地には蒸気機関車が展示されています。旧日本軍が日本から運んだ日本製の機関車です。現在使われている鉄道の線路の引き込み線の上にありますから、きちんと整備すればすぐにでも運行できそうな場所です。

泰緬鉄道

 そもそもミャンマーでは当時の鉄道網が現在でもそのまま使われています。大都市ヤンゴンとマンダレーを結ぶ路線だけはきちんと整備されていて本数も多いですが、地方の路線は老朽化して乗り心地が悪く、時間がかかる上に、時刻は不正確です。ここミャンマー南部の路線でも運行しているのは1日2本だけ。今どきの人々の主な移動手段はバスです。
 さて僕も主にバス(と飛行機)で移動していますが、バスで移動中に1日に2本しかない鉄道とたまたまタイミングが合って、踏切で止められました。
 実は以前にもインレー湖の近くで踏切に引っかかったことがあります。こちらも1日2本が運行する路線でした(ちょっとした自慢)。旅先ではこういうことも楽しいものです。

ベトナム乗り物あるある

◇ モーター・バイクの借り方
 バイク大国ベトナムでは、観光地に行けばレンタル・バイク屋があって、1日$5〜$6くらいで借りられる。外国人も多く借りているが、ルール上は免許が要る。ヘルメットも要る。けれども実態は無免許・ノーヘルで借りている人も多い。そしてたまに捕まる人がいて、そうなると罰金を払う羽目になるらしい。
 街中のガソリン屋ではペットボトル容器でバイクにガソリンを入れる。ドリンク用のペットボトルだからデザイン・色はまちまちだが、容量については間違いなさそう。

◇ 観光ボートの乗り方
 観光地でボートに乗る場合、客はライフ・ジャケットの着用を義務付けられている。水に浮く、基本オレンジ色のアレだ。けれども、これも実態としてはそれをつけずに乗っている人が多い。そもそもボートにライフ・ジャケットが用意されていないので、個人で行けば、何も着けずにそのまま乗ってしまうことになる。
 それでも律儀にルールを守ってライフ・ジャケットを着用している人もいる。旅行会社を通じてツアーの形で参加している人たちだ。ライフ・ジャケットは旅行会社が用意しているようで、団体バスから各自持って降りてくる。バイクであれボートであれ、この緩さがベトナムの良いところ。

◇ ショベル・カーの進み方
 ある街で大きなショベルカーが移動中、両輪(キャタピラー)の前後で4人の男たちが黙々と同じ動作を繰り返していた。進行方向前にいる2人はキャタピラーに乗って移動してくる古タイヤを地面に置く係、キャタピラーはその古タイヤの上を移動する。後にいる2人はキャタピラーが移動して自由になった古タイヤをキャタピラーの上に乗せる係、古タイヤはキャタピラーに乗って前方に移動する。ショベルカーが舗装道路の上を移動する間中、キャタピラーが常に古タイヤの上に乗るように、こうして4人がショベルカーの前後に張り付いているというわけだ。
 舗装道路を守るためだろう。なるほど、こんな配慮と工夫が本当は必要なんだろうな、と思った。作業としては、前の人の方が楽、後の人が大変。きっと交代しながらやってるんじゃないかな。

乗り物

◇ 鉄道旅のお楽しみ
 お隣中国の高速鉄道は、日本の新幹線の乗り心地・スピード感とほとんど同じ(速さの数値は日本の方が上だが)。それに比べてベトナムの鉄道は、遅い上によく揺れる。
 ベトナムと中国の鉄道に共通点もある。駅弁の主流がインスタントのカップ麺であることだ。ベトナムでも中国でも車内で熱いお湯が出る。お茶を煎れるのにも使うが、カップ麺のお湯を入れるのにも使う。こうして老若男女、皆すする。そうなると同じアジア人として、僕もすすらずにはいられない。

建水古城小火車

◇      ◇      ◇

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