写真で演出するプロポーズ
神奈川県にある遊園地での出来事です。
男性のお客様より「ここでプロポーズをしたいので、協力してもらえませんか。」と現場で依頼がありました。
「もちろんです。」と返答すると、男性はプロポーズのプランについて説明をしてくれました。
その方法は、
あらかじめ写真を入れる台紙に男性の方がメッセージを書いておく。
台紙に、撮影したお二人の記念写真を入れて彼女にそれを見てもらいながらプロポーズする。
というものでした。
そのご依頼があった日に、台紙だけを特別にお買い上いただきました。
そして迎えた当日、事前に男性から台紙を受け取りました。
その台紙には、綺麗にプリントされた指輪の写真が入っていました。
さらにその写真には、プロポーズの言葉が書かれていました。
数分後、彼女を連れて撮影場所までお越しになられました。
彼女は何も知りませんので、不自然に見えないようにいつもと変わらないように撮影したのですが、久しぶりに写真を撮るときに手も足も震えました。
その記念写真を指輪の写真の上に重ねて、彼女には見えないようにそっと写真をお渡しすると、写真が入った袋に結婚指輪をこっそりと入れました。
そのまま彼女をエスコートして、遊園地の広場にあるハートのベンチに座られました。
「ここからどうなるのか……」ドキドキしながら、遠くからお二人を見ていました。
男性が、身体の後ろに隠していた写真の入った袋をすっと彼女に渡し、プロポーズされました。
袋から写真を取り出して中身をみた瞬間……
彼女は、泣いていらっしゃいました。
男性も、少し泣いておられたようでした。
プロポーズが成功したことを見届け、何度も何度も心の中でガッツポーズを繰り返しました。
人生の一大イベントに携わせていただいて、この仕事の素晴らしさを改めて実感することができました。
こんな素晴らしい経験をさせていただいたお二人の幸せを、遠くから今も願い続けています。