カメラマンはエンターテイナー
静岡県伊豆市のとある文化施設。そこで働くアミーゴが今日の主人公。彼が文教スタヂオに入社して半年が過ぎたころのお話です。
アミーゴには、現場で常に心がけていることがありました。それはお客様にとって「エンターティナー」であることです。
写真撮影にかかる時間は、ほんの一瞬。アミーゴはそのほんの一瞬がお客様にとって、テーマパークでいうアトラクションのような、感情を動かす「想い出に残る時間」になればいいなと考えています。
写真への興味は人それぞれですので、なかには写真撮影を好きでないお客様も、もちろんいます。ですがそれを理由に撮影にご参加いただけないのは、少し寂しいです。
なぜなら写真がお好きではなくても、写真撮影自体を一つのアトラクションとして楽しんでもらうことは可能だからです。寒い中でも、お客様に笑顔で、温かい気持ちになって頂ければ、それだけでもアミーゴは幸せです。
だからこそ、アミーゴはお客様にとっての「エンターティナー」でありたいと、常に心がけていました。
そんなある日。気温が5°もない足先まで痺れる寒さの日に、1組のカップルが撮影場所へお越しになられました。
いつも通り写真撮影の案内を行なっていると、お客様から「多分買わないと思うけど、せっかくだから撮るだけ撮ってもらうよ」と言われました。(購入は写真を見てから決めることができます)
アミーゴはこのカップルに、
通行人が見たら必ず二度見されるほどのハイテンションと、一度体験したら忘れられないような身体全体を使ったパフォーマンス
をしながら撮影を行いました。(伝わらないですね……動画を流したいくらいです……)
するとお客様は大爆笑!
お二人が「お兄さん最高だわ―!!」と、アミーゴにとって一番嬉しい言葉をプレゼントしてくれました。
そして写真を見ると、二人とも大きく口を開けて笑い声が聞こえそうなほど楽しそうな表情で写真に写ってくれていました。
その写真を見て男性の方が
「最初は、買わないつもりでいたけど、お兄さんの撮影がめちゃくちゃ楽しかったから写真買いたくなった!」
とさらに嬉しい言葉をかけてくれます。
アミーゴは嬉しくなって精一杯感謝の気持ちを伝えて、写真を二人にお渡ししました。
お客様は写真を購入した後も、冗談交じりに「お兄さん本当に気に入ったので、良かったらこのまま一緒に施設案内してくれない?笑」と冗談とも本気とも分からないお誘いを頂きました。
その時は、お客様も多かった為、御礼の言葉を伝えて丁重にお断りしたのですが、別れ際に「外はめちゃくちゃ寒いからお兄さん風邪ひかないように頑張ってね。楽しかったよ。ありがとう」と気持ちが芯から温かくなる言葉とお客様が持っていたカイロまで頂きました。
写真に対する価値観は人それぞれ。しかし撮影自体を楽しんでもらう方法は何通りも持っています。これからもエンターテイナーであることを忘れず、お客様に楽しさ・面白しさ・ワクワク感も含めて想い出にしてもらえるようなサービスを心がけていきたいです。