昨日の自分を越えていく
写真館にお母さまと3歳のお子さまが、ご来店されました。
今日で、4回目のご利用でした。
お客様と話をしていると、以前購入した写真は、全てお家に飾っているという事でお客様のスマートフォンから写真を見せていただきました。
綺麗に並んだ写真アルバムやキーホルダー。
私たちの写真を、お子さまの成長の記録として大切にしてくださっていることを実感し、とても幸せな気持ちになりました。そして、今日もとびっきり笑顔の写真を提供しよう!と気合をいれて、お子さまの撮影を開始しました。
ところが、今日はまったく上手くいきません……。
撮影する直前まで、お子さまは満面の笑みなのですが、カメラを構え、ストロボが光る事が分かった瞬間に、目を細めてしまって、笑顔の写真を撮る事ができませんでした。
「以前は、全く気にしていなかったのですが、3歳になって気難しくなってきたようで……」とお母さまも苦笑いです。
他のスタッフの手助けがあれば、役割分担してシャッターを押すタイミングだけに集中することが出来るのですが、その日はあいにく、私一人でした。お子さまが、成長と共に変化するように、私自身の撮影も工夫や変化が必要でした。
通常は、お子さまと話したり、遊んだりしながら笑顔の最高点になった頃合いを見て、カメラを構え、撮影します。しかし、それではお子さまに気付かれて、また目を細めてしまいます。
カメラを胸の近くに構えたまま、お子さまの笑顔を引き出せたら、カメラを構える時に大きなアクションにならないよう最小限の動きで、無駄なく早く構え、タイミングよくシャッターを押すように工夫しました。
最初はなかなかタイミングがつかめず、上手くいきませんでした。
お子さまの集中力を保つ為に休憩を挟んで、2回目の撮影です。
極力少ないシャッター数で笑顔の写真が撮れるように、お子さまと遊ぶ時間をたくさんとって、ここぞというタイミングで集中して素早くシャッターを切り、無事、笑顔の想い出を創ることができました。仕上がった写真を見てお母さまも大喜びでした!
撮影は大変でしたが、学んだこと・思い出した事がたくさんあります。
その時々の状況にあわせて、ベストの写真を提供すること。
自分自身が、常に成長し続けていくこと。
それが、プロの仕事であり、お客様に感動や喜びをもたらすものであると。
写真を見た時に「あの日の撮影は楽しかったね。」とご家族で想い出を振り返ることができたり、お子さまが大きくなっても輝きを失わない想い出の1枚を提供できるよう自身に妥協せず、今日より成長した自分を常に求めていきます。