「思い出書店」とは
はじめまして。こんにちは。
思い出書店と申します。
思い出書店は、
"だれかの思い出" が綴られた本 と
"あなたの思い出"を綴った本 を
交換できるサービスです。
書棚に眠っているその本を、
あなたは最初、 どんな気持ちで開きましたか。
好きな人を思いうかべながら?
ひそやかな好奇心に誘われて?
つらい現実から逃げるために?
ささやかで、個人的な。 そんな誰かの思い出と、
本を通じて繋がりあうことができたなら。
それはきっと美しい光景にちがいないと、
そう思います。
この場所にたどりついた、様々な本と思い出たちを、
どうぞ楽しんでいってください。
私たちが取り組む課題
近年、電子書籍の普及や活字離れなどさまざまな問題を抱え、書店の減少が進んでいることが深刻な問題となっています。
書店がない自治体は全国で27.7%にも及び、沖縄(56.1%)、長野(53.2%)、奈良(51.3%)の3県では過半数を占めています。
また、書店が1店舗あるだけの「無書店予備軍」を合わせると、全国比率は計47.4%に達しています。
集計対象に大学生協や古書店は含まれていないものの、それを加えたとしても数が少ない状況です。
そして、現在も書店は減り続けています。
書店が減っていく大きな原因は、利益率の低さや仕入れの難しさにより、継続的運営が厳しいことです。
つまり、書店を残していくためには、新しい「本屋のあり方」を見つけていく必要があります。
決してオンライン購入がダメだとは思っていません。オンラインでは、読書好きのコミュニティ形成や、情報発信など、多くのサービスが充実しています。
その反面、自分の趣味や関心、レコメンドにとらわれがちで、新しい発見や視野を広げるきっかけを逃しやすい状況にあるのも事実です。
私たちは、本を通じて、自分の求めていたものとは違った、目にすることがなかったかもしれない興味や知識との出逢い、新たな可能性を引き出す場が 本屋の役割 であると考えています。
思い出書店は、本と人との出会いを通して、一人ひとりの「これから」のきっかけづくりを目指しています。
現在3つの拠点で活動していますが、今後は沖縄の書店ゼロ自治体を中心に、カフェや雑貨屋さん、公民館や病院などに思い出書店の拠点を作ることで、「本が身近にある地域」を少しずつ増やしていきます。沖縄県外でも少しずつ活動しています。
思い出書店について
思い出と共に、本が行き交う古本屋
思い出書店には、3つの特徴があります。
だれかの思い出が綴られた本
売買ではなく、交換
帯と数冊の本だけで生まれる古本屋
1.だれかの思い出が綴られた本
当店には様々な種類の本が並んでいますが、全てにお揃いの帯が巻かれています。
その帯には、かつて持ち主だった "だれか"の思い出 が添えられています。
贈られたときの思い出や、心に残った記憶、何気ない日常の風景…
人のあたたかみを感じられる、思い出の数々に出逢うことができます。
本のタイトルでも、著者でもなく、思い出をきっかけとした本との出会いを楽しむことができます。
Webサイトでは、思い出で本の検索が可能です。
ここでは、「本がこれまでどんな人に交換されてきたのか」「ある人がどんな本を交換してきたのか」という履歴も辿ることができます。
名前も知らない、どこかのだれか。でも、本の履歴を辿っていくことで、なんとなく人となりが見えてきたり。
本をきっかけとした出逢いの輪が広がっていくかもしれません。
2.売買ではなく、交換
思い出書店は、売買ではなく、交換制となっています。
"あなた" の思い出と ”だれか” の思い出との交換、
思い出を共有し合うことで、人や本の縁を繋いでいきます。
書店にあるあなたの本がだれかに交換されると、公式LINEを通じて交換相手からのメッセージが届きます。
帯を読んだ時や本を読んだ後の気持ち……
ボトルレターのような、ささやかなやり取りが生まれます。
3.帯と数冊の本だけで生まれる古本屋
思い出書店は、帯と公式LINEのシステムを使うことで、数冊の本さえあれば、だれでも始めることができます。
つまり、仕入れや選書などの運営におけるノウハウは必要ありません。
そのため、カフェや雑貨屋さん、公民館や病院など、さまざまな場所で思い出書店を運営することができます。
そのスペースから、新たな本や人との出逢いが生まれたり、これまで見えていなかった何かに気づいたり、 すっかり忘れていた自分の中の思い出が蘇ったりするかもしれません。
本と思い出を通じて、人と人とを繋ぐ特別な空間。
それが、思い出書店です。
交換のしかた
1.帯に思い出を書く
拠点に置かれている帯に、持ち寄った本の思い出を書き、本に巻きます。
2.LINEで本を交換
帯に印刷されているQRコードを読み取り、思い出書店の公式LINEから本のタイトルと書影を登録。
その後、交換したい本のIDを入力することで、交換が完了します。
3.持ち帰った本を楽しむ
本を持ち帰って、ゆっくり読んでください。
交換した本は、再び拠点にある別の本と交換することもできます。
拠点が増えていけば、たとえばカフェの拠点で交換した本を、今度は雑貨屋さんの拠点で別の本と交換する…なんてこともできます。
思い出書店を通じて、思いがけない本や人との出逢いを楽しんでください。
4.思い出を検索したり、交換の足跡を辿ってみたり
Webサイトで、
"思い出"で本を検索してみたり、交換履歴を辿ってみてください。
思い出書店の拠点に行けなくても、今までとは違う新しい本との出逢いを体験することができます。
利用者さんの声
現在、3拠点で運営している思い出書店では、利用者さんによって334冊の本が登録され、478回も交換されてきました。
183名の利用者さんに使っていただき、少しずつではあるものの、交換の輪が広がってきています。
本の交換を通じて、見知らぬだれかと「思い出」をやり取りするという体験。
利用者さんからは「なぜか感動した」「思い出を書くだけでも楽しい」「普段読まない本に出会えた」とお言葉をいただいています。
そんな利用者さんたちのおかげで、思い出書店は成り立っています。
拠点オーナー
思い出書店は、カフェ、雑貨屋、公民館、病院、サロンなど、普段の暮らしの中で気軽に立ち寄れる場所にこそ価値を発揮します。
本を手に取るきっかけを増やし、街全体を読書空間としていくことで、人々の生活に潤いを与え、新たな文化を育んでいけると信じています。
そのため、場を持っている方々に拠点オーナーとなっていただくことで、思い出書店の拠点は増えていきます。
現在運営している拠点は、↓から見ることができます。
そして、現在も拠点オーナーを募集中です。
「本が好き」
「人が集まる場所を作りたい」
「地域を盛り上げたい」
という方であれば、どんな場所でも構いません。
思い出書店を通じて、あたたかいコミュニティを一緒に創り上げていきませんか?
サポーター
金銭のやり取りが発生しない思い出書店が、どう持続的に運営しているかというと、思い出書店を応援してくださるサポーターの方々がいるおかげです。
「思い出の本」に値段をつけることで、利用者さんから直接お金をいただく仕組みも検討しました。しかし、値段をつけないからこそ、他人の評価を気にせず、ありのままの純粋な思い出を利用者さんに書いてもらえると考え、その選択肢は取らないことにしました。
ありがたいことに、約60人(ワンタイム寄付と継続寄付の両方を含む)の方々に支援をいただいています。
ただ、正直なところ赤字続きですし、スタッフには有志に近いカタチで関わってもらうことで、なんとか成り立っています。
思い出書店を少しでも継続的な活動ができるよう、みなさんのお力をいただけると嬉しいです。
詳しくは↓↓↓
グッドデザイン賞受賞
ありがたいことに、2024年度のグッドデザイン賞を受賞させていただきました。
出店/出展実績
(抜粋)
メディア実績
新聞
朝日新聞、琉球新報
雑誌
ソトコト、おきなわいちば、Porte
TV
日本テレビ(ZIP!)、TBS(JNNニュース)、NHK沖縄放送
問い合わせ
リンク
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?