美味しいものは女ともだちと
これは、私の女ともだちが放った名言だ。
別に、旦那さんやパートナーと美味しいものをシェアしない、という大袈裟なものではない。
私がこの一言に深く頷いたのは、美味しい食事には楽しい会話がつきものだからだ。空腹は最高の調味料の類で、日常の悩みや疑問に、たわいもない話という隠し味的な要素なのだ。
例えば、おばさんみたいなおじさん上司、生理中を疑ってしまう繊細な男性同僚、息を吐くように褒め言葉を放てる女性部下の話。親の今後から、自身の介護脱毛の心配、保険利率が落ちた、背中の一枚皮が….なんて話まで、食事も会話もどこまでも尽きないのだ。
そんな風に仲間と時間を忘れ、美味しいごはんをシェアできたらこんなに幸せなことはない。それはもちろん、個人の経験や価値観によるものだということは知っている。お酒が得意でない人、毎回似たような話をする人、私が話している間にどんどん食事を平らげてしまう人、食べたらすぐ家に帰ろうという人、などなど、そう簡単に条件をクリアするパートナーには出会えないものだ。
食事はできれば、ゆっくり会話や空間も楽しみながらしたい。
年齢とともに美味しいものをみつければ、これは誰と食べよう、飲もうかと、つい女ともだちの顔を思い浮かべてしまう。
「ダラダラ話して、食べて、飲んで(発散込み)= 女子会」これだから皆、女子会なるものをやめられないし、飽きないのだと思っている。
食べることは生きること。私にとって喜怒哀楽含め、素の自分で食事を摂ることによって、より美味しさが増し、身になる。だから彼女の言葉に深く納得しているのかもしれない。