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「居るのはつらいよ」を読んで
珍しく続いているので、自分が一番驚いています。
いつ飽き性の私が顔を出すのか、楽しみでもあります。
今日読んだ本は積読本だった「居るのはつらいよ」という本です。
これは自分がバリバリの現役看護師だった時に買った本です。
4~5年前に買っておきながら、なんとなく読む気がしなかった本です。
というか、読みたくなかったというのが本音です。
この本は、ただ居ることの価値について書かれていました。
ケアとは何か?
セラピーとは何か?
この二つは決して綺麗に分けられるものではないということが書かれていました。
私は本を買った当時は勉強のために読もうと思ったのですが、
ケアをしている真っ最中の私には、読むことがとてもしんどかったのです。
だから読めずにいました。
ただ断捨離大好きな私も、なんとなく捨てずにとっておいた1冊でした。
私は今看護師をしながらも、していないようなそんな立ち位置にいます。
なので、本を購入した時の自分と比べて、少し客観的になれるような気がして、今なら読めるような気がして読んでみました。
自分が臨床現場にいた時のことを思い出しながら読みました。
「それでいいのか?」という言葉は本の中で頻繁に出てきます。
私も、正直看護師として機能しているのか?
看護師としての価値がある仕事を出来ているのか?
いつも気にしていた気がします。
それと同時に私は、患者さんからケアを受けていました。
これにより相互にここに居ても良い、居るということを安全に行えていたのではないかと思いました。
ケアする側とケアされる側という視点がどうも苦手だった私は、
「ただ人と人との関係」を構築することをモットーにしてきました。
それでも看護師としての自分がいつも自分に問う。
「それでいいのか?」
医療者としての自覚を促すような問いをし続けていたのです。
それはそれはしんどい葛藤でした。
同僚から「それは看護なの?」と問われることも多々ありました。
看護とは何なのでしょうね?
私は、自分自身が疲れ果ててしまって
今はすっかり看護師としての自信も無くしてしまっているけれど
そんな私もここに「居る」わけで・・・
色々なことに変化や効率を求められる。
もちろん、看護にだってそうだ。
対象者が変化していくこと、自立に向かうこと、今よりよりよくなることを求められるし、それが看護の原則でもある。
多くの看護師が「ただ居ること」に関して不得手としているのではないだろうか?それが大切なことだと教育を受けているのにも関わらず。
だからといって私が今どうすべきか等と結論を出せるわけでもない。
今日読んだ本は、今のどっぷり看護の世界に居た自分から、少し離れた今の自分が読むべき本だったのだろうと思う。
今読むべきタイミングだったのだろう。ありがとう。
看護に熱くなることに疲れた今の自分だから読めたのだと思う。
うんざり感じる描写もあったし、あの時やっていたことは少しは意味あることだったのかも・・・と少し嬉しくなることもあったし。
どっぷり浸かっていたらもっと批判的にこの本を読んだいただろう。
臨床現場の話だけではなく、自分の居場所を考える機会も与えてくれた。
自分を思ってくれる人がいる、それだけですごく安心できる。
私はここに居てもいいんだと思える。
まずはこの基盤がないと、あらゆることは出来ないと思った。
だから周囲の人にも感謝の気持ちが湧いてきた。
頼ることが苦手な私も、頼れる相手がいることはとても幸せなことだ。
また頼られる人もまたそのことにより幸せを感じているのだと書いてあった。確かにその通りだと思った。
中々読みにくい箇所もあった本だったが
今回も良い学びと気づきを私に与えてくれた。
ありがとうございました。
読書ブームもいつまで続くか分からないが、気分が乗っているうちは
あらゆることを吸収したい。
それでは、またね。