「夜明けのすべて」著者:瀬尾まいこ
audibleで聴いた。
PMS症状が強く出てしまう女性と、パニック症候群の男性が中心の話。
最初は、暗い、救いのない話かと思ったけど、二人が出会ってからの会話が面白く、職場にいる人たちもいい人だらけで、疾走感のある話だった。
現代社会では誰もが精神的な疾患に罹患してしまう可能性が高い。
一度精神を崩してしまうと、治療するのに長い期間が必要となる。
でも人は一人ではなかなか解決できないことも、二人になれば解決に向かって改善していくことがある。それは医者+患者だったり、家族+患者だったり、他人+患者だったり、うまくはまれば色んなパターンがあるのが面白い。
しかし、この「うまくはまれば」というのがやっかいである。
相性というのは人生のタイミングで変わりうる。
誰といつ出会うか、というのはコントロールできない。
出会った人が自分にとってプラスに働くのか、マイナスに働くのか、というのも、関わらないとわからない。
関わると傷つくこともたまにあるから、どんどん関わらない方向に逃げていくこともある。
でも、傷ついた自分は良くも悪くも以前の自分とは違っている。
成長しているともいえる。
自分の心が揺れ動くのをあまり恐れずに、行動していきたい。
そして、自分が大事にしたいと思う人たちをしっかり大事にする。
自分自身が発する声に敏感になって自分自身も大事にする。
面倒くさがらずに言葉でちゃんとコミュニケーションをとる。
こういうことを日々意識していきたい、と本を聴き終わって思った。