レール
走り出す汽車…あの人達を乗せて。
ボクは名も知らぬ駅に置いてけぼり。
慌てて追ってみても、追い付く筈はなくて。
「待って!」
最初は叫んだ。
「待ってよぉ!」
次は泣き叫んだ。
最後は…ホームの端っこで転んだ。
どうして置いていかれたのか分からないボクは
レールを見つめてた…
もう戻ってきてくれない事を感じながら。
だって、あの人達は笑ってた。
ボクに笑いながら手を降っていたから…
戻ってこない…
もう会えない…
分かっていながら…でも。
置いていかれた理由は分からずに。
ボクはレールの上を歩いた。
……もう 辿り着く事はないのに。
ボクは屹度…
幸せのレールから外れた。
よく見ていた夢。
昔から、映画のような夢をよく見ていた。
これはそうでもないけれど、本当に映画館でスクリーン見ている夢もある。