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認知には特性があるって話

 こんにちは。山城です。突然ですが本田40式認知特性テストってご存知でしょうか。これは、数多ある心理検査の治験を受けまくった臨床心理学科出身の私が、一番救われたテストを紹介するコーナーです。
 暇で死にそうな方は読んでみてください。

本田40式認知特性テスト

 そもそもそれ何?って話なので、簡単に解説します。
 小児科の先生が海外の知能検査を参考に作られた認知の特性を知るテストです。人によって情報の受け取り方と出力の仕方は様々です。

 風景を記憶できるけど、文字を覚えるのが苦手、とか。
 文字を覚えるのは苦手だけど、聴いて覚えるのは得意、とか。

 そういった認知の方法の得意不得意を知り、勉強法や働き方に活かそう、というテストです。

なぜ救われたか:仕方ないと思えたから

 世にある様々な心理検査や知能検査を受けて自分を見直しまくっていた私ですが、どうしても抜けないコンプレックスがありました。それは、

 本が好きなのに、本を読むのが遅い。

 早く読もうと思えば読めるけど、私は本を読んで映像に変換して楽しむタイプなので、読むのが遅い。そもそも、文章を読んでいるのにそのままの文面で覚えていられないタイプなので、好きな話と好きな文章は全く違います
 最近その話になり、「海外文学を日本語訳した長ったらしい形容詞が続く気持ち悪い文章が好き」と答えたところ、「変わってるね…」とドン引きされました。なんで……。

 何より、本当に本が好きなのに、「読むの遅いよね」「集中力ないんじゃないの?」「声に出して読む速度で読んでいるなら意味がない」と心無い言葉を言われ、傷ついてきました。

 で、まぁこれ後に出てくるんですが私「ファンタジータイプ」の数字が大きくて、文章を読んで情景をイメージするのは得意で、文字情報の処理はぎりぎり弱くないレベルだったんです。だから仕方ないと前向きに諦めました。イェイ。

トラウマ払拭エピソード

 他にも、私は数学どころか算数が本当に苦手なんですが、それを自覚したのが小学校三年生のころ。忘れもしない、九九の計算を誦じられるようになる宿題で、クラスでビリだったことが微妙にトラウマでした。

 この本を読んで長年の疑問が氷解したのですが、私、聴覚の認知能力の数値がめちゃくちゃ低いんです。耳から入った情報を処理するのが苦手。

 で、当時の九九って何故か歌で覚えさせられたんですが、私の場合歌が邪魔で歌詞が入ってこないんですよ。だから覚えられない。
(視覚の認知能力が強い人間かつ、3Dタイプの私がすべきだった暗記方法は、印象的なエピソードと一緒に覚えるとか、とにかく図式を見て覚えるとか、そういう方法だったのだと思います)

 だから救われたんですよね。私が悪い訳じゃなかったんだ!って。

 この特性テストのいいところは、「みんな得意不得意がある(=頭の良さとは違う)」ということが知れること。そして、自分の認知方法と人の認知方法は全く異なる、ということが知れることにあると思います。

自分の数値について

 字書きだからといって、本が読める人ばかりじゃない。絵でインプットして文字でアウトプットする方が得意な人もいるし、反対に、文字でインプットして、漫画でアウトプットするのが得意な人もいる。
 そういう気づきになるのではないかと思います。
 創作する時の手助けになるのでは、と思ったので、自分の具体例を挙げてご紹介します。私の認知特性テストの結果は以下です。

燦然と輝くサウンド9…

 弱い…弱いよ…曲がりなりにも吹奏楽部だったのに…サウンド9…嘘でしょ…。ともかく聴覚が弱い。で、言語も強いのかと言えばそうでもない。辞書16。ねえこれ字書きとしてどう?

 そして視覚の強さですよ。私、映画は見たまま覚えていられるんですよね。だからトラウマ映画は二度と見なくても場面場面が脳裏にこびりついて離れない。泣きそう。私と似た人は、普通できるでしょ?って思うかもしれませんが、普通に出来ない人もいます。逆に台詞は出てくる、音楽は出てくるなど、人によって物事の覚え方は色々です。

 救いがあるとすれば、感じたことを文章にしてアウトプットするのはほんのちょっと得意っすよ!ってなってること(ファンタジー27)。まぁ普通の範囲だけどね。

自分なりの同人活動の活かし方

 逆説的なんですが、聴覚認知が激弱ということは、聴覚で自分を支配できる(??)ということなのです。
 つまり、自分の考える話のイメージに合う曲を探して、ピッタリ合うと、その曲を聴いているだけで筆が進むんですよ。私の場合です。
 聴覚情報に強くて言語にも強い人は、もしかしたら「歌詞が全部納得できないとイメソンとか無理」って人もいるのかも。それなら曲よりも歌詞に重きを置いてイメソン探せばいいのかもしれない。

 創作に専念できない時は、自分の認知特性の弱い部分を刺激される環境じゃないかどうか、を見てみてもいいかも。私はテレビ番組が流れている部屋などでは全く創作できません
 これも以前までは集中力の問題だと思ってたんですが、どうやら聴覚が弱すぎて影響を遮断できないのだと知れたので、無闇に自分を責めずにいられますし、環境を整えることで専念することもできます。

 もしかしたら、自分はまだ創作するのにピッタリな方法を手に入れていないだけかもしれない。絵が好きだけれど、言語に強いから漫画の方が向いているのかもしれない。小説が好きだけれど、本当は絵の方が得意なのかもしれない。

 そんなふうに、自分を知って考え方を変えると楽になれるかもしれません。私のように。

 根を詰めすぎて創作に向いていないと筆を折る方もいらっしゃると聞きます。何かの一助になれば幸いです。

最後に

 公式のHPと、わかりやすく解説している塾のページを紹介しますので、興味ある人はそこでテストを受けてみてください。

 テスト、以前はエクセルファイルをダウンロードして受けられたのですが、今はライン登録必須になっているようです。それよりは、書籍を本屋カフェで読むとか図書館で借りるとかの方が良さそう(書籍内にテストが掲載されています)。

 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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