くいしんぼばあさん その5 スペアリブと炊飯器
今日は豚のスペアリブが特売であった。
子供が入学時自炊用に購入し、その後会社員になったらグレードの高い炊飯器を自分で購入するというので、独り暮らし学生用の安価な炊飯器がある。本来なら断捨離対象なのだが、自分の炊飯器は白米専用にして、こちらを圧力鍋代わりに使うことにしている。
特売のスペアリブ3個は、骨に向けて垂直に包丁で一口大に切り目を入れて、味が染み込み、かつ食べやすくしておく。
炊飯器の釜の一番下に骨付き肉を並べ、その上から、乱切りの人参、乱切りの蓮根(ジャガイモの代わり、澱粉抑制)、小さい玉ねぎをザクザク切ったもの、細かく切ったニンニク、皮ごと薄切りにした根生姜、鷹の爪、刻んだリンゴ半分をぎゅうぎゅう詰め、缶詰のデミグラスソースを隙間にスプーンで入れて、黒胡椒もふり、兎も角一度目の炊飯を行う。
最初の炊飯プログラムが終わったら、ソケット抜き、蓋を開けるが、全く出来上がっていない。肉の上にごちゃごちゃ載っている野菜薬味デミグラスソースをスプーンで混ぜ、水が足らないから蒸しあがらないのかもと、適当に水を足し、更に醤油も適当に加え、もう一度炊飯プログラムを走らせる。
ニンニク入りの物を炊飯しているので、台所を挟んで二方向の窓を大きく開け放ち、換気は必須である。
今度は小一時間しても炊飯器が止まらないので、プログラムを止めて、保温にして、さらに小一時間置いた。
出来上がりは上の写真通り。
まあ、見た目は悪いが、切れ目の入った骨付き肉は、スプーンだけで肉が骨から離れるホロホロ振り。骨の周りの一番美味しいところは、流石に両手で骨の端を持って、お上品に歯で肉を噛み剥がしながら食べないといけない。
肉以外の中身は、リンゴがトロットロ、玉ねぎはトロリ、人参は柔らかく、蓮根だけがシャキシャキ感を残している。
汁は、缶詰のデミグラスソースがベースで、豚肉と豚骨からのだし、野菜からのだし、ニンニク、生姜、鷹の爪、醬油が得も言われぬ複雑な調和構成をしている。
何と言っても、半分入れたリンゴの酸味と甘みのアクセントが素晴らしい(自画自賛)。これはリピートできるレシピだ。