急がば回れ!なAI

AIが神絵師になってくれる時代が到来した。思ってた以上に衝撃的に。

みなさんご存知の通り、凡百のイラストレーターよりも上手い絵を描いてしまう。ワンクリックでデイヴィッド・ホックニー…みたいな?感じだ。けだし、あともうひと段階アプリが進化したタイミングで、世のイラストレーターや画家が大幅なジョブチェンジを余儀なくされることだろう。

この”事件”を傍から眺めていてふと思ったんだが。絵ばかりではなく、AIが文章を書いてくれる時代もさっさと来ないのかなって。AIによるテキスト生成アプリ、既にあるにはあるのだが、今のところ馬鹿みたいな文章しか書きやがらない。将来、ワンクリックで山形浩生、finalvent…とか。そんな時代が来たらアツいんだけどな。

前にちょっとレビューした本でも、ふれられていたことだが(下記、「AIに負けない子供を育てる」)

さしものAIも神様ではない、らしい。たとえば「イメージ同定」といわれる認知課題がある。文章とデータ/イメージをおたがいに参照しながら、正しく対応づけて解読していくことが、AIは決定的に不得手なんだと。同書にて新井紀子氏は「未来永劫、無理だろう」とまで仰っている。氏はロボットは東大に入れるか?っていうプロジェクト(通称、東ロボくん)を主導していたのだけど、こうした脆弱性が足枷になって、いったん頓挫しているようである。

あとAI関連でいうと、機械翻訳のシステムも、恐ろしいくらいに進化しているが、その一方、やや頭打ちな憾みもある。このまま機械翻訳とデバイス機能がアップデートしていけば、どらえもんの「翻訳コンニャク」みたいなもんが近未来に実現して。どの国の人ともリアルタイムで会話できるようになるって予見を持っていたんだが。どうもまだ出てくる様子がない。こっちの方も未来永劫ない気がしてきた。機械翻訳の訳文って、やっぱりどこか変である。どうにも痒い所に手が届かないというか。

逆をいえば、あえて超短絡的な発想をすると上記の「イメージ同定」のごとく、AIが不得意な能力を洗い出してみて。そこから新しいジョブ戦略を編み出してくのも一興なのだろう。

AIが世界の構造をどう変えるか?云々と、以前はよく想像していたのだけど、ここ最近は「どーせ、たいして変わんないだろうな」ってニヒルに想い直している。

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