自分の弱さを知る(8)
これまで述べてきた発達理論だが、エリクソン以外にも有名な理論がある。アブラハム・マズローの自己実現理論「欲求5段階説」
基本的な理論の骨子は、
・自己実現の欲求(最上位)
・承認/尊重の欲求
・社会的欲求
・安全の欲求
・生理的欲求(最下位)
...と、シンプルな5構成になっていて分かりやすい。私的印象ではTwitter、ほかSNSで言及されるのはエリクソンよりもこちらの方である。
よくもわるくも理論の汎用性が高いということなのだろうが、しかし人生の楽しみ(愉しみ)ということを考えると、無駄がなさすぎ、お利口さん過ぎで、どうにも付き合ってられないという想いが強く、
別言すればヒトが生来持つ創造的エネルギーや若々しい過剰さが、あらかじめ捨象されているのである。
各々の想い描く理想を実現するためにある人生
このマズローの自己実現に漂っている浅ましさは、財テクに夢中になっているケチ臭い男を見た時に感じるあの嫌悪感と相通じる。
そもそも自己実現の願望は、社会的な目標と必ずしもイコールではない筈である。
<続く>