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【03】 北アルプス林研グループ : 森づくりアート Forestry Art
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北アルプス林研グループの作品サイトに行くには、400メートルほどの山道を登らなければならない。私は作品の制作制作段階で、何度か一気にこの道を登ったことがあります。そのたびに息が切れるほど疲れました。
が、芸術祭の会期が始まり、鑑賞者として再び登ってみたら、道は4つに分けられており、作品の導入文が記載されている木製の看板と、横に休憩するための切り株が設置されていました。
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400メートルほど登ったところで道が開き、作品のキャプション、順路のサイン、そして作品紹介パンフレットが置いてある可愛い木製テントが現れ、ついに作品に到着しました。
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一見したところ、作品は森の中の切り株の上に立つ27本の柱で構成されており、それぞれの柱は木の板や薪、枝で囲まれています。 よく見ると、切り株には1から27までの小さな数字が記されています。 切り株の周囲に板が十何本螺旋状に巻きついているものもあれば、1、2本しかないものもあります。 よく見ると、切り株の上に立っている柱の木目は、切り株の断面の年輪と一致していました。
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ーー作家は、27本の木のそれぞれに加工された材料を木の周りに並べました。
これらの木は伐採され、森から運び出され、工場で加工され、また森に運ばれ、最後に元々生えていた場所に戻り、元々自分らを養っていた根系を取り囲みました。
この森は、志ある山主が下刈り・雪起こし・枝打ち・間伐などを行い、長い時間をかけて適切に管理してきました。今もどれを生かし、どれを切るか、森の調和を保つ「単木的管理」を実践しています。
特徴は、自然に生えてくる広葉樹を次世代の森の担い手として残している点。異なる世代と掛種がある複雑で多様な森なので、森が世代交代していく様子が見て取れます。
手間はかかりますが、今後この「森づくり」がモデルになっていくと思います。林業界にも、単一的な森から多様性のある持続可能な森に変えていく意識は、確実に芽生えています。
おそらく北アルプス林研グループにとって、この作品は彼らの日々の仕事の物語や木や森との対話、そして木や森を通して世界に伝えたいメッセージを表現する作品なのでしょう。
私にとっては、のギャラリーではみれないこの作品は、木の一生を物語、生態系に中にいろんな種が絡まり合うの巨大なネットワーク、そしてこの巨大なネットワークの中で私たちがどのように生存し続けるのかを再考するきっかけを与えてくれました。
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【作家紹介】
北アルプス林研グループは、大町市と北安曇郡(北アルプス地域)の林業者たちで構成された団体。もともとは林業の後継者対策として行政主導で設立し、2000年に独立。自主的に自由な企画を持ち寄って活動する、ゆるやかな連合体となっている。
⚫︎北アルプス国際芸術祭2024 森づくりアートチーム 中核メンバー:
小林雅文、香山由人、荒山里利、荒山林業(荒山雄大 あゆみ)
(文・写真)大町市地域おこし協力隊 隊員ロウカ
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北アルプス国際芸術祭
会期:9/13〜11/4 ※水曜定休
開館時間:9:30〜16:30
会場:長野県大町市
HP:https://shinano-omachi.jp/
*23北アルプス林研グループの展示場所:
海ノ口の森(長野県大町市平:https://maps.app.goo.gl/cTGbAxh8EhYjf7cT9)