偽物のエキストラバージンオリーブオイルに注意!
高い人気を誇り続けるオリーブオイル。最近では近所の格安スーパーでも「エキストラバージンオリーブオイル」なるものが平然と並んでいる。
しかも、格安。
150gぐらいのエキストラバージンオリーブオイルが、一本500円くらいで売ってある。
うそ〜ん。
そもそも「エキストラバージンオリーブオイル」って何なん?という方のために、改めて簡単に説明すると・・・
まず言っておかなくてはいけないことは、オリーブオイルには世界基準と日本基準があって、日本で出回っている大半のオリーブオイルは日本基準で選別されたものということ。
もちろん世界基準の方が厳しいので、同じ「エキストラバージンオリーブオイル」でも全く中身が別物になり得る。
例えば、オリーブオイルの種類分けの参考とされる酸度。
世界基準では
・エキストラバージンオリーブオイル 酸度0.8%以下
日本基準では
・エキストラバージンオリーブオイル 酸度1.0%以下
でも実は、オリーブオイルの基準を作っているのは、International Olive Council(インターナショナル オリーブ カウンシル)、IOCと略される国際オリーブ協会で、日本はIOCに加盟していません。ですので日本ではオリーブオイルの基準はJAS(日本農林規格)の基準に基づいて区分けされています。
日本独自の基準で区分けしているので、世界基準ではとてもエクストラバージンオリーブオイルと名乗れないものでも、エキストラバージンオリーブオイルとして販売することができるというわけです。
ちなみに、酸度だけでオリーブオイルの区分けをするのも危険なのですが、それはまた次回ご説明します。
ひとまず今日は、本物のエキストラバージンオリーブを購入したい場合に気をつけて見るべきポイントだけを簡単にご説明していきます。
一つは先に述べた酸度。次は、きちんと産地が記載されているかどうか。産地が記載されていないものはまず買わない方がいいです。これはオリーブオイルに限った話ではないですよね。
そして、容器。プラスチック容器のものではなく、ガラス瓶のものの方が本物のエキストラバージンオリーブオイルである可能性が高いです。遮光性がある瓶だと尚いいです。中には、色を見せるために透明な瓶に入っているものもありますが大抵の場合は黒〜深緑の遮光性のある瓶に入っています。
理由は、オリーブオイルに含まれているポリフェノールは紫外線と酸素によって減少してしまうからです。輸入されて日本に届くまでの間に、遮光性のない容器だと鮮度がぐっと下がっていることになります。
ワイン好きの人は、ワインを買うとき、どの農場の誰がどのように作った、まで気にするものです。オリーブオイルも、同じように考えて見ると良いのです。
摘み取り後何時間で搾油しているか、どんな果実の品種を使っているか、採取時期など。
スペインやイタリアはオリーブオイルが大量に生産されている分、効率を上げるために様々な種類をミックスしているものも多いです。一つの農場で様々な品種を育てて採取後すぐに搾油に移れる場合を除いては、複数の農場から別品種のオリーブを集めてくる段階で鮮度が下がっていきます。採取後24時間以内に搾油されていれば世界基準はクリアなのですが、4時間〜8時間以内に搾油されているものはその中でもとても新鮮と言えます。
それから、コールドプレスの表記があるかどうかもぜひ見てみてください。
コールドプレスとは、低温圧搾製法、つまり熱を加えずに酸化を防いで搾油する方法です。熱を加えて搾油する方が、短時間に大量に作ることができるので効率が良いのですが、その分酸化が進み、28℃以上になってしまうと悪玉酵素が働き出してしまいます。コールドプレスと記載されているということは、そのオイルは16℃〜25℃の適正な温度で搾油されたということがわかります。
本物のエキストラバージンオリーブオイルというのは、オリーブの果実を搾っただけの、いわばジュースです。フレッシュジュースでも、最近は家庭用のコールドプレスジューサーがあったり、専門店があったりしますよね。
素材そのものの栄養価や味を残すことができる方法で作られたオリーブオイルを選びましょう。
まとめると、
・ 酸度が0.8%以下
・ 遮光瓶
・ 収穫して24時間以内に搾油したもの
・ 熱を加えていないコールドプレスであること
・ オリーブの持つ香り、苦み、辛み
・ 酸化、不純物の混入などがない
というものを選んで、日々の食生活を豊かにしましょう!
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