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エッセイ『深夜のひとり言』

子供達も寝静まり、プシュっとこっそりビールを開けた。ついでにテレビをつけるとニュースをやっている。
連日報道されていた官僚などによる政治資金パーティーにて、ノルマ以上をキックバックしていた問題だ。
今年1年振り返ると、スポーツ以外に心が躍るような明るいニュースが思い当たらなかった。
しかも、この問題は今年を締めくくるように大きな事件へと発展しそうな予感がする。
昔、酔っ払った父親が同じ時間帯に流れていた夜のニュースに向かって怒号を上げていたのを思い出した。あまりいい記憶ではなかったが、今ならその気持ちが解るような気がする。

話は変わって先日、厚生労働省が筋トレを推奨するような記事を読んだ。

かくいう私も、日々筋トレに励んでいる。筋トレは気持ちがいい。心も身体もスッキリと浄化さるような清々しさがある。

筋トレの種目の中で『キックバック』という上腕三頭筋を鍛える種目がある。

おっと、これは奇遇なのか偶然なのか!

そこで酔っ払った私からの提案がある。

コンコーン。裁判官が木槌(ガベルというらしい)を叩く

「静粛に!これより
不正にお金が動いた金額分キックバックの刑
に処す」

その瞬間から被告にはダンベルと脇の下がめっちゃ開いたタンクトップが支給される。

例100万円=100万回→1日100回→27年40日

罪を27年償いながら、100万回達成した暁には議会から

「脚と腕が入れ替わってるよ!」
「三頭筋に税金詰め込んでるんかい!」
「筋肉増税120%!」

という野次が飛び交うのかな?

そんな妄想をしていく内に、段々と馬鹿らしくなった。あの時の親父みたいな熱い気持ちにすらならない。

マスコミも『キックバック』なんてかっこいい言葉を使わずに、『ねこばば』みたいなかっこ悪い言葉を用いるべきだと思う。

明日も仕事だ、寝よ。


ーーーおわり


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